無料で始めること自体は可能です。ただし、無料の範囲には境界があり、広告の掲載条件、独自ドメイン、容量、移転のしやすさといった項目で制限がかかることが一般的です。どこまでが無料かを先に確認しておくと、後から慌てずに済みます。
この記事では、無料枠の境界を確認する項目を扱います。自分で開設する場合の総予算については別の記事の範囲です。ここでは、無料で始めた場合に後から発生しやすい費用だけを整理します。料金や条件は変わるため、具体的な金額は示しません。
1.無料で始められる範囲
記事を書いて公開するだけなら、費用をかけずに始められます。無料のブログサービス、記事投稿サービスなどが利用できます。
この段階でできるのは、文章を書いて公開することです。読者が読める状態にはなります。始めるかどうか迷っている段階では、十分な機能です。
問題になるのは、その先です。広告を掲載したい、独自のURLを使いたい、デザインを変えたい。こうした要望が出てきたときに、条件が関わってきます。
2.確認する項目
| 項目 | 確認すること | 有料が必要になる場合 |
|---|---|---|
| 広告の掲載 | アフィリエイトリンクを置けるか | プランによって可否が変わる場合 |
| サービス側の広告 | 自動で表示されるか、消せるか | 消すには有料プランが必要な場合 |
| 独自ドメイン | 使えるか | 有料プランのみの場合が多い |
| 容量 | 画像をどれだけ置けるか | 超えると追加費用または削除 |
| デザイン | 変更できる範囲 | 詳細な変更は有料の場合 |
| 書き出し | 記事を取り出せるか | 機能がない場合は手作業 |
| 解析 | 訪問の状況を見られるか | 外部の道具を入れられるか |
この表を、使おうとしているサービスの公式案内を見ながら埋めます。他の人の記事に書かれた情報ではなく、提供元の案内で確認してください。
3.広告の掲載条件
いちばん重要な項目です。無料プランではアフィリエイトリンクを置けない、あるいは特定のASPに限られる、という条件があるサービスがあります。
この条件は、記事を書き始めてから気づくと困ります。記事が増えてから移転すると、URLが変わり、それまでの積み重ねが引き継がれない可能性があります。
また、条件は変更されることがあります。開設時に認められていても、後から制限される可能性は残ります。無料で使う以上、提供元の判断に従うことになります。
4.サービス側の広告
無料プランでは、サービス側の広告が自動で表示される場合があります。自分の記事の中に、意図しない広告が入ることになります。
これには二つの問題があります。読者の移動先が分散すること、そして記事の見た目を自分で制御できないことです。
消すには有料プランが必要なことが多く、この費用が「後から発生する費用」の代表になります。
5.独自ドメイン
独自ドメインを使えるかどうかは、後から移転するときに効いてきます。使っていれば、別の場所へ移してもURLを保てます。
無料プランで独自ドメインを使えない場合、URLはサービスのものになります。移転するとURLが変わり、それまでの評価や外部からのリンクが引き継がれません。
長く続けるつもりなら、この点を最初に確認しておく価値があります。後から独自ドメインに変える場合も、URLの変更が発生します。
独自ドメインとは何かについては、ブログの独自ドメインとは?サイト名・URL・サーバーとの関係を解説で詳しく解説しています。
6.容量の制限
無料プランには、置ける画像の容量に上限があることがあります。記事が増えて画像も増えると、上限に達します。
上限に達すると、追加の費用を払うか、古い画像を削除するかの選択になります。削除すると、過去の記事から画像が消えます。
対策としては、画像のサイズを小さくして使うこと、画像を多用しない記事構成にすることがあります。始める前に、上限がいくつかを確認しておきます。
7.書き出しができるか
将来移転する可能性があるなら、記事を書き出せるかを確認します。書き出し機能があれば、移転の作業が楽になります。
機能がない場合、一本ずつ手作業でコピーすることになります。記事が数十本あると、相当な時間がかかります。
また、書き出せるのが文章だけで、画像は別途取り出す必要がある場合もあります。画像の扱いも確認しておきます。
8.無料のまま続けた場合
無料のまま続けることもできます。その場合、上の制限を受け入れることになります。
| 無料のまま | 有料化した場合 | |
|---|---|---|
| 費用 | かからない | 月々または年額 |
| 広告の掲載 | 制限がある場合 | 制限が緩和される場合 |
| URL | サービスのもの | 独自ドメインを使える場合 |
| サービス側の広告 | 表示される場合 | 消せる場合 |
| 移転 | 制約が残る | 比較的しやすい |
| サービス終了の影響 | 受ける | 受ける(独自ドメインなら緩和) |
最終行に注意してください。有料プランにしても、サービスが終了する可能性はあります。独自ドメインを使っていれば、移転先で同じURLを使えます。
9.有料化する判断の時期
いつ有料にするかは、制限が実際の支障になったときです。先回りして払う必要はありません。
有料化を検討する場面
- 掲載したい広告が、無料プランでは置けないと分かったとき。
- サービス側の広告が、記事の読みやすさを損なっていると感じたとき。
- 容量の上限に近づいたとき。
- 長く続けると決め、URLを固定したくなったとき。
- 移転を検討し始めたとき。
これらの場面が来たら、有料プランと、別の場所へ移すことの両方を比べます。有料プランにするより、自分でサーバーを借りるほうが安く済む場合もあります。
10.移転にかかる費用
移転そのものに費用がかかることは少ないのですが、時間がかかります。記事の移動、URLの変更、リンクの修正といった作業です。
また、移転後しばらくは訪問が減ることがあります。URLが変われば、それまでの評価が引き継がれない可能性があるためです。
この目に見えない損失が、実質的な移転の費用です。最初から移転しなくてよい形を選ぶと、これを避けられます。
11.無料で始める意味がある場合
続けられるか分からない段階では、無料で試す意味があります。数本書いてみて、作業が合うかを確かめる目的なら十分です。
この場合、最初から「試す期間」と割り切ります。本格的に続けると決めた時点で、移転または有料化を前提にしておけば、後から慌てません。
試す期間を決めておくのも有効です。「10本書いたら判断する」といった基準があると、だらだらと無料のまま続ける状態を避けられます。
12.無料で始めないほうがよい場合
既に続ける意思が固まっている場合、最初から自分の場所で始めるほうが無駄がありません。移転の作業と、URLが変わる損失を避けられます。
また、扱いたい広告が無料プランで掲載できないと分かっている場合も、最初から有料または自前の構成を選びます。
無料のサービスと自分で構築する場合の比較は、無料ブログとWordPressの違い|開設前に確認したい自由度と管理負担で詳しく解説しています。
13.費用が発生する可能性のある項目
無料で始めても、次の項目で費用が発生する可能性があります。あらかじめ知っておきます。
- 有料プランへの変更
- 独自ドメインの取得と更新
- 容量の追加
- 有料のデザイン
- 画像素材の購入
- 移転先のサーバー費用
これらは全部が発生するわけではありません。ただし、どれか一つでも必要になれば、無料ではなくなります。
14.確認した内容を記録する
- 広告の掲載条件を、公式案内で確認した。
- サービス側の広告の有無を確認した。
- 独自ドメインの可否を確認した。
- 容量の上限を確認した。
- 書き出し機能の有無を確認した。
- 有料プランの内容と金額を確認した。
- 確認した日付を記録した。
条件は変わるため、日付の記録が必要です。半年後に見直すとき、何が変わったかが分かります。
15.結論
無料で始めることは可能ですが、無料のまま続けられるとは限りません。境界がどこにあるかを先に確認し、超えたときにどうするかを決めておいてください。
確認すべきなのは、広告の掲載条件、サービス側の広告、独自ドメイン、容量、書き出しの五つです。この五つが分かれば、後から発生する費用の見当がつきます。
なお、無料で始めたこと自体が不利になるわけではありません。境界を知らないまま進めて、記事が増えてから制限に気づくことが問題です。先に確認しておけば、無料の範囲で続けるという判断も、早めに移るという判断もできます。
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