始めてから数か月は、収入がない前提で考える必要があります。必要なのは、月々の維持費に想定する月数を掛けた金額を、生活費とは別に用意しておくことです。この計算をしておくと、途中で資金が尽きてやめる事態を避けられます。
この記事では、無収入の期間を前提にした資金計画を扱います。いつ撤退するかという判断や、投資一般の考え方は別の記事の範囲です。ここでは、いくら用意すればよいかの計算だけを行います。
1.なぜ先に用意するのか
途中で資金が尽きると、サーバーやドメインの更新ができません。更新が切れると、サイトが表示されなくなります。
それまでに書いた記事も、公開されなくなります。数か月かけて積み上げたものが、支払い忘れや資金不足で消えるのは避けたいところです。
また、資金に余裕がないと、判断が焦ります。早く成果を出そうとして、無理な書き方や強引な紹介に走る原因にもなります。
2.計算の手順
必要な金額を出す3ステップ
- 月々かかる費用を洗い出す。サーバー代、ドメインの更新を月割りにした額、その他の継続費用。
- 無収入で続ける月数を決める。6か月、12か月など。
- 月々の費用に月数を掛ける。これが用意しておく金額。
三つ目の計算は単純ですが、二つ目の月数を決めるのが難しい部分です。成果が出るまでの期間は分からないので、目安を置くことになります。
3.月数の決め方
成果が出るまでの期間を予測することはできません。分野、内容、競合の状況によって大きく変わります。
代わりに、自分が判断を下す時期で決めます。「半年で一度見直す」と決めたなら、6か月分を用意します。「1年は続ける」と決めたなら、12か月分です。
短く設定すると、判断の時期に資金が尽きます。長く設定すると、始めるまでに時間がかかります。自分が確保できる範囲で、なるべく長めに取るのが安全です。
4.計算の例
仮の計算例
- 月々の費用:サーバー代と、ドメイン更新を月割りにした額の合計。
- 想定する期間:12か月。
- 必要な金額:月々の費用 × 12。
- これに加えて、初期費用(開設時に一度だけかかる分)を足す。
- 合計を、生活費とは別に確保しておく。
ここで具体的な金額を示さないのは、サービスと契約条件によって幅が大きいためです。自分が契約する予定のサービスの金額を調べて、当てはめてください。
費用の内訳を調べる方法は、アフィリエイトを自分で始める費用はいくら?初期費用と更新費用を分けて考えるで詳しく解説しています。
5.生活費と分ける
運営費を生活費と同じ口座から出すと、いくら使ったかが分からなくなります。また、生活が苦しくなったときに運営費が削られます。
対策として、口座を分けます。専用の口座を作り、必要な金額を移しておきます。そこから運営費を払う形にすれば、残高を見るだけで状況が分かります。
口座を分けるのが難しい場合、支払いに使うカードを分ける方法もあります。明細を見れば、運営費だけを抽出できます。
6.生活費を運営費に回さない
資金が尽きたとき、生活費から補填したくなります。しかし、これを始めると際限がなくなります。
先に決めておくのは、「用意した金額を超えたら見直す」という基準です。超えた時点で、続けるかどうかを改めて判断します。
この基準があると、判断を先送りしなくなります。基準がないと、少しずつ生活費から出し続けることになります。
7.収入が出たときの扱い
報酬が入るようになったら、その分をどうするかを決めます。運営費に充てるのか、生活費に戻すのか。
最初のうちは、運営費に充てるほうが計画が崩れません。用意した金額の残りが減らなくなれば、続けられる期間が延びます。
生活費に戻すのは、累計で用意した金額を回収してからにすると、判断が明確になります。それまでは、運営を続けるための資金として扱います。
売上と支出を記録する方法は、アフィリエイトの売上と利益はどう違う?初心者向けの収支表の作り方で詳しく解説しています。
8.費用を下げる余地
用意できる金額が足りない場合、費用を下げる方向を考えます。任意の項目を外す、契約先を見直す、契約期間を調整するといった方法です。
| 項目 | 下げ方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 有料テーマ | 無料のものを使う | 後から変更できる |
| 有料ツール | 使わない | 困ってから検討する |
| サーバー | 安いプランにする | 必要な条件を満たすか確認 |
| 契約期間 | 短くする | 月あたりは高くなる場合がある |
| 画像素材 | 自分で撮る、使わない | 時間はかかる |
費用を下げれば、同じ金額でより長く続けられます。ただし、必要な条件を満たさないサービスを選ぶと、後で移転することになります。
9.期間を延ばす方が有利
同じ金額なら、月々の費用を下げて期間を延ばすほうが有利です。成果が出るまでに時間がかかるためです。
高い環境で3か月続けるより、安い環境で12か月続けるほうが、記事を積み上げる時間が長くなります。
ただし、安さだけで選ぶと、表示が遅い、問い合わせに対応してもらえないといった問題が出ることがあります。必要な条件は満たしたうえで、下げられる部分を下げます。
10.支払いの管理
資金を用意しても、支払いを忘れれば同じことです。更新日を記録し、通知が届く設定にしておきます。
- 各サービスの更新日を一覧にした。
- 自動更新かどうかを確認した。
- 支払いに使うカードの有効期限を確認した。
- 更新前に通知が届く設定にした。
- 口座の残高を定期的に確認する日を決めた。
三つ目を見落としがちです。カードの有効期限が切れると、自動更新が失敗します。気づかないうちにサービスが止まることがあります。
11.予定外の支出に備える
計画にない支出が発生することがあります。容量の追加、不具合の対応、機器の故障などです。
用意する金額に、少し余裕を持たせておくと安心です。計算した金額の一割程度を上乗せしておく、といった形です。
余裕がない状態だと、予定外の支出が出たときに生活費から出すことになります。それを避けるための余裕です。
12.家族と共有する
家計から出す場合、家族と共有しておきます。いくらを、どのくらいの期間使うのか。どうなったら見直すのか。
この共有がないと、成果が出ない期間に説明を求められることになります。先に決めて伝えておけば、途中で説明する必要が減ります。
家族への説明の仕方は、アフィリエイトを家族に説明するには?始める前に共有したいことで詳しく解説しています。
13.見直しの時期
用意した期間が終わったら、必ず見直します。続けるか、やめるか、条件を変えるか。
見直すときに見るのは、収入だけではありません。記事が増えているか、訪問が増えているか、作業が続けられているか。途中経過も含めて判断します。
収入がゼロでも、訪問が増えているなら続ける理由があります。逆に、記事も訪問も増えていないなら、やり方を変える必要があります。
14.資金計画の記録
計算した内容は、記録に残します。月々の費用、想定した期間、用意した金額、見直しの時期。
数か月経つと、当初何を想定していたか忘れます。記録があれば、計画との差を確認できます。
また、費用が変わったときに更新します。契約を変えた、新しい支出が増えた。そのたびに計算をやり直せば、常に現状に合った計画になります.
15.借りて始めない
資金が足りないときに、借りて始めるのは避けてください。成果が出る保証がないため、返済の当てがない状態になります。
用意できる金額が少ないなら、その範囲で始められる形を選びます。無料の環境で試す、費用の低い構成にする、始める時期をずらす、といった方法があります。
焦って始めても、記事を書く時間が増えるわけではありません。資金の準備ができてから始めるほうが、落ち着いて続けられます。
16.結論
用意する金額は、月々の費用に、判断までの月数を掛けた額です。これを生活費と分けて確保しておけば、途中で資金が尽きる事態を避けられます。
期間と金額を決めておけば、途中で迷うことが減ります。数字が動かない月があっても、決めた期間までは続けると割り切れます。
逆に、期間を決めずに始めると、うまくいかないと感じるたびに撤退を考えることになります。判断の回数が増えるほど、続けるのは難しくなります。
金額そのものより、期間を決めておくことが重要です。期間が決まれば、必要な金額が決まり、見直しの時期も決まります。始める前に、この三つを決めてください。
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