どちらを選んでもブログは作れますが、後から効いてくる差があります。無料ブログは開設が速い代わりに、広告の掲載条件や移転のしやすさで提供元の方針に従うことになります。WordPressは準備に手間がかかる代わりに、これらを自分で決められます。

この記事では、開設前に確認しておきたい項目を並べます。特定のサービスを推奨するものではありません。料金や提供条件は変更されるため、実際に選ぶときは各サービスの公式案内を確認し、確認日を残してください。

1.そもそも何が違うのか

無料ブログは、提供会社のサービスに登録して記事を書く形です。サーバーの用意も、ソフトの更新も、提供会社が行います。利用者は書くことに集中できます。

WordPressは、GPLv2以降のライセンスで提供されるオープンソースのソフトウェアと公式に説明されています。自分でサーバーを借り、そこにソフトを設置して使う形です。設置も更新も自分の責任になりますが、その代わり構成を自由に決められます。

言い換えると、借りている部屋か、自分で借りた土地に建てた家か、という違いです。前者は管理人がいる代わりに規則があり、後者は自由な代わりに手入れが要ります。

2.広告の掲載条件を最初に確認する

いちばん重要なのがここです。無料ブログには、アフィリエイトリンクの掲載を認めていないサービス、特定のASPのみ認めているサービス、有料プランでのみ認めているサービスがあります。

また、掲載を認めていても、サービス側の広告が自動で表示される場合があります。自分の記事の中に、意図しない他社の広告が入ることになります。読者の移動先が分散し、記事の見た目も制御できません。

この条件は変わることがあります。開設時に認められていても、後から方針が変更される可能性があります。無料ブログを選ぶ場合、この変更を受け入れる前提になります。

3.比較表で確認する

項目無料ブログWordPress
開設の速さ登録してすぐサーバー契約と設置が必要
初期費用無料のことが多いドメインとサーバーの費用
月々の費用無料〜有料プランサーバー代が継続
広告の掲載サービスの規約による自分で決められる
サービス側の広告表示される場合があるなし
独自ドメイン有料プランで可の場合が多い使える
デザインの自由度用意された範囲自由
保守提供会社が行う自分で行う
サービス終了提供会社の判断で起こりうる自分が続ける限り続く
移転制約がある比較的しやすい

表の下のほうが、後から効いてくる項目です。開設の速さや初期費用は最初だけの話ですが、移転のしやすさとサービス終了の可能性は、続けるほど重みが増します。

4.移転できるかどうかの意味

無料ブログで記事を書き続けた後、WordPressへ移したくなることがあります。このとき、記事の文章は書き出せる場合が多いのですが、URLは変わります。

URLが変わると、それまでに検索で評価されていた状態が引き継がれません。他のサイトから貼られたリンクも、移転先には向きません。積み上げた分がそのまま残るとは限らない、ということです。

独自ドメインを使っていれば、URLを保ったまま移せる場合があります。無料ブログでも有料プランで独自ドメインを使える場合があるので、長く続けるつもりなら最初から検討する価値があります。

独自ドメインが何を指すのかを知りたい方は、ブログの独自ドメインとは?サイト名・URL・サーバーとの関係を解説で詳しく解説しています。

5.保守の負担はどのくらいか

WordPressでは、ソフト本体、テーマ、プラグインの更新が定期的に発生します。更新を放置すると不具合や安全上の問題につながるため、月に一度は確認する作業が必要です。

また、更新によって表示が崩れることがあります。元に戻せるように、事前に保存しておく作業も要ります。これらは難しい作業ではありませんが、覚える必要はあります。

無料ブログでは、この作業がありません。提供会社が行うため、利用者は書くことに集中できます。保守の時間を書く時間に回せるのは、実質的な利点です。

6.費用の見方

無料ブログは無料で始められますが、独自ドメインや広告の掲載条件を満たすために有料プランが必要になることがあります。結果として、WordPressと大差ない費用になる場合もあります。

WordPressでは、サーバー代とドメイン代が継続してかかります。金額はサービスによって幅があります。有料テーマを使う場合は、その費用も加わります。

比較するときは、「無料か有料か」ではなく、「やりたいことができる状態にするといくらか」で並べます。この形にすると、思ったほど差がないことに気づく場合があります。

無料で始めた場合に後から発生しやすい費用は、無料でアフィリエイトを始めたい人へ|後から発生しやすい費用の確認表で詳しく解説しています。

7.サービス終了のリスク

無料ブログのサービスが終了すると、記事の公開が止まります。事前に告知され、書き出しの手段が提供されるのが一般的ですが、URLは維持できません。

WordPressの場合、サーバー会社を変えても自分のドメインを使い続けられます。サービスの都合で強制的に終わることはありません。ただし、自分が更新をやめれば動かなくなるリスクは残ります。

どちらにもリスクはありますが、性質が違います。前者は他者の判断で起きるもの、後者は自分の管理の問題です。

8.始めたばかりの段階での考え方

続けられるかどうか分からない段階で、費用をかけたくないという考え方は理解できます。その場合、無料ブログで数本書いてみて、続けられそうかを確かめる進め方もあります。

ただし、その場合は「試す期間」と割り切ります。本格的に取り組むと決めた時点で移す前提にしておけば、移転で失うものへの心構えができます。

逆に、最初から続ける意思が固まっているなら、WordPressで始めるほうが、後の移転作業が不要になります。どちらを選ぶかは、費用より、続ける決意の度合いで決めると整理しやすくなります。

9.開設前に確認する項目

この六つを埋めてから決めれば、後から「こんなはずではなかった」となる場面は減ります。特に一つ目は、後から変更できない場合があるので、必ず先に確認してください。

10.操作を覚える負担も比べる

無料ブログは、記事を書く画面が用意されています。覚えることが少なく、登録したその日から書き始められます。分からないことがあれば、提供会社のヘルプに手順が載っています。

WordPressでは、管理画面の構成、テーマの設定、プラグインの追加など、覚える項目が増えます。難しい作業ではありませんが、最初の数日は設定に時間を使うことになります。

この負担をどう見るかは、目的によります。書くことに早く取りかかりたいなら、覚える項目が少ないほうが有利です。長く続けるつもりなら、最初に覚えた分が後で効いてきます。

なお、設定に時間をかけすぎて、記事が一本も書けないまま数週間が過ぎることがあります。最低限の設定で公開し、必要になってから足す進め方のほうが、手が止まりにくくなります。

11.決めたら、記録を残す

選んだ理由と、確認した条件を短く書き残しておきます。「この日にこの条件を確認して選んだ」という記録があると、後から条件が変わったときに気づけます。

記録には、確認したページのURLと日付を添えます。サービスの案内は更新されるため、当時の内容を後から確認できないことがあります。判断の根拠を残しておくと、見直すときに早く進みます。

最後に、どちらを選んでも記事の中身で決まる部分は変わりません。無料ブログで読まれている人もいれば、WordPressで読まれない人もいます。選択は前提を整えるだけで、成果を決めるものではありません。

迷って開設が遅れるくらいなら、先に一本書いてみるほうが前に進みます。書いてみて続けられそうなら、そこで環境を整え直しても遅くありません。

参考資料・公式情報

公式情報の確認日:2026年9月15日。仕様・料金・規約は変更されるため、実行時は最新の公式案内を確認してください。

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