成功談に書かれた金額は、条件と一緒に読まないと意味が分かりません。確認するのは、その金額が売上か利益か、どれくらいの期間で出たのか、どれだけの経費をかけたのか、始める前から読者や媒体を持っていたのかの五点です。金額だけを見て、自分も同じようになれるかを判断することはできません。
この記事では、成功談を読むときの読解表の使い方を扱います。成功者の手法を真似ることへの批判や、特定の人物の評価はしません。数字と条件を整理して読む手順に絞ります。
1.金額だけでは分からない理由
「月に〇〇万円」という表現は、何を指しているかが書き手によって違います。
発生した報酬の合計なのか、確定して入金された額なのか。そこから経費を引いた利益なのか。それによって、同じ金額でも実際に手元に残る額は大きく変わります。
また、その金額が一度きりなのか、毎月続いているのかも、書かれていないことがあります。
2.読解表の五つの項目
| 項目 | 確認すること | 書かれていない場合 |
|---|---|---|
| 売上か利益か | 発生額、確定額、経費を引いた額のどれか | どれか分からないものとして読む |
| 期間 | どれくらいの期間で出た金額か | 単月の最高額の可能性を考える |
| 経費 | 制作費、外注費、道具の費用など | 経費がかかっている可能性を考える |
| 始めた時点の状態 | 既存の読者、媒体、経験の有無 | ゼロから始めたとは限らないと考える |
| 継続性 | その金額が続いているか | 一時的な可能性を考える |
書かれていない項目が多いほど、自分の判断の材料としては使いにくくなります。
3.売上か利益か
売上と利益の違いは、経費をどれだけかけたかによって大きくなります。
例えば、記事の作成を外注している場合、売上から外注費を引いた額が利益です。売上だけが書かれていると、実際にどれだけ手元に残ったかは分かりません。
売上と利益の違いについては、アフィリエイトの売上と利益はどう違う?初心者向けの収支表の作り方で詳しく解説しています。
4.期間
「〇か月で〇万円」と書かれていても、その月だけ特に多かった可能性があります。
期間の書き方には、「始めてから〇か月目の単月の金額」「〇か月間の合計」「直近の月平均」などがあります。どれなのかで意味が変わります。
5.経費
成功談では、経費が書かれていないことがよくあります。
記事の外注、有料の道具、広告費、デザインの依頼など、どれだけの費用をかけたかによって、同じ売上でも条件が違います。
経費が書かれていない場合は、かかっていないのではなく、書かれていないだけの可能性を考えて読みます。
6.始めた時点の状態
始める前から、他の媒体で読者を持っていた、関連する分野の仕事をしていた、以前に別のサイトを運営していた、といった条件がある場合があります。
これらの条件があると、ゼロから始める人と比べて、読まれるまでの時間や成果が出るまでの時間が変わります。
書き手が「初心者から」と書いていても、どういう意味での初心者なのかは確認が必要です。
7.同じ金額でも意味が違う例(架空)
以下は、説明のために作った架空の比較です。実在の人物や事例ではありません。
| Aさん(架空) | Bさん(架空) | |
|---|---|---|
| 書かれた金額 | 月10万円 | 月10万円 |
| 売上か利益か | 確定した売上 | 経費を引いた利益 |
| 期間 | 始めて1年目のうち最も多かった月 | 直近6か月の平均 |
| 経費 | 記事の外注に月7万円 | 道具の費用に月数千円 |
| 始めた時点 | 別の媒体で読者あり | 読者なし |
二人とも「月10万円」ですが、手元に残る額、続いているか、始めた条件がまったく違います。
8.読解表の使い方
成功談を読むときの手順
- 書かれている金額を書き写す。
- 五つの項目について、本文から読み取れることを書く。
- 書かれていない項目に印を付ける。
- 書かれている条件と、自分の条件を並べる。
- 条件の違いから、自分に当てはまる部分と当てはまらない部分を分ける。
五つ目の手順で、成功談から自分が使える部分を取り出します。
9.自分の条件を書き出す
成功談と比べるために、自分の条件も同じ項目で書き出しておきます。
- 使える時間(週に何時間か)。
- 使える費用(初期と毎月)。
- 既存の読者や媒体の有無。
- 関連する分野の経験の有無。
- 成果が出るまで待てる期間。
自分の条件が分かっていれば、成功談を読んだときに、どこが違うのかがすぐ分かります。
10.成功談から使える部分
条件が違っても、成功談から得られるものはあります。どんな作業をしたか、どこでつまずいたか、何を見て判断したか、といった部分です。
金額よりも、作業の中身や判断の過程のほうが、自分の参考にしやすいことがあります。
11.必要な件数を計算してみる
成功談の金額に興味を持ったら、自分が扱う報酬額で、その金額に何件の成果が必要かを計算してみます。
計算してみると、金額の大きさだけでなく、必要な訪問数や件数の見当がつきます。
必要な件数の計算方法は、アフィリエイトで月1万円を目指すには何件の成果が必要?計算から考えるで詳しく解説しています。
12.情報の種類を分ける
成功談は、体験の情報にあたります。書き手の条件のもとで起きたことであり、同じ結果を約束するものではありません。
情報の種類の読み分け方は、アフィリエイト情報は何を信じればよい?公式情報と個人の経験談の読み分けで詳しく解説しています。
13.確認すること
- 金額が売上か利益かを確認した。
- その金額が出た期間を確認した。
- 経費が書かれているかを確認した。
- 始めた時点の条件を確認した。
- その金額が続いているかを確認した。
- 自分の条件と並べて比べた。
14.自分の条件と並べた比較表の例
読解表に書き写した成功談と、自分の条件を並べた架空の例です。
| 項目 | 成功談(架空) | 自分(架空) | 違い |
|---|---|---|---|
| 金額 | 月10万円(売上) | — | 利益かどうか不明 |
| 期間 | 2年目の最高月 | 始めて1か月 | 期間が大きく違う |
| 経費 | 記載なし | 月1,500円 | 比べられない |
| 始めた時点 | 別の媒体で読者あり | 読者なし | 条件が違う |
| 作業時間 | 毎日3時間 | 週5時間 | 約4倍の差 |
この比較から、金額を自分の目標にするのは現実的でないと分かります。一方で、成功談の中に書かれていた「記事の一覧を先に作ってから書き始めた」という進め方は、条件が違っても試せます。
-
成功談の書き手に、条件を質問してもよいですか。
質問できる場があれば、条件を聞くのは自然なことです。答えが得られなくても、書かれていない条件があると分かったこと自体が判断の材料になります。
-
失敗談も同じ表で読めますか。
読めます。失敗談の場合は、うまくいかなかった条件を自分と比べ、同じ条件を避けられるかを考えます。
-
成功談を読むと焦ってしまいます。どうすればよいですか。
表に書き写してから読むようにします。書き写す作業の間に、金額と条件が切り離され、自分との違いが見えてきます。
比較表を作るときは、成功談の側で「記載なし」になった欄を空欄にせず、そのまま「記載なし」と書きます。空欄にすると、後から見返したときに、書かれていなかったのか自分が読み落としたのかが分からなくなります。
自分の側の欄は、今の状態を正直に書きます。作業時間を多めに書くと、成功談との差が小さく見え、判断を誤ります。記録をつけている場合は、その実測値を使ってください。
表を作り終えたら、「違い」の列が小さい項目を探します。違いが小さい項目に関わる進め方ほど、自分でも試しやすい部分です。
この例で試せる進め方として挙げた「記事の一覧を先に作る」は、読者の有無や作業時間に関係なく実行できます。成功談から取り出す部分は、このように自分の条件で実行できるかどうかで選びます。
取り出した進め方を試したら、その結果も同じ比較表の形で記録しておきます。数か月後に見返すと、他人の成功談より自分の記録のほうが、次の判断の材料として役立つことに気づくはずです。
自分の記録が数か月分たまったら、成功談の比較表と同じ項目で自分の推移を並べます。条件の近い成功談を探すときの基準にもなります。
15.まとめ
成功談の金額は、売上か利益か、期間、経費、始めた時点の状態、継続性の五つと一緒に読みます。
読解表で「記載なし」が三つ以上並んだ成功談は、金額を目標にせず、進め方の参考にとどめてください。
同じ金額でも、条件が違えば意味はまったく違います。
自分の条件を同じ項目で書き出しておくと、比べやすくなります。
比較表の「違い」の列が小さい項目から、試す進め方を一つ選んでください。
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