必要な件数は、報酬額と確定率が決まれば計算できます。月1万円は、報酬額1,000円の案件なら確定10件、報酬額5,000円の案件なら確定2件に相当します。ただしこの計算で分かるのは必要な件数だけで、その件数が出るかどうかは別の問題です。

この記事では、必要件数を自分で計算する手順を扱います。どのくらいの期間で達成できるか、達成できるかどうかという予測はしません。また、成約率をどう改善するかという運営の話も別の記事の範囲です。ここに出す数字はすべて仮の値です。

1.計算に必要な三つの数字

必要件数を出すには、三つの数字が要ります。目標金額、一件あたりの報酬額、そして確定率です。このうち、自分で決められるのは目標金額だけです。

三つ目が厄介です。実績がない段階では、自分の確定率が分かりません。そこで、仮の値をいくつか置いて、幅で見ることになります。

2.確定率を仮に置く

確定率は、返品やキャンセル、条件を満たさない申込などによって決まります。案件の性質によって大きく変わり、公表されていないことも多くあります。

ここでは、説明のために60%と90%の二つを置きます。これは実在の平均値ではなく、幅を見るための仮定です。自分の案件の実際の値ではないことを前提に読んでください。

実際に運用を始めたら、自分の数字を記録します。数か月分たまれば、仮の値ではなく実測値で計算できるようになります。そこから先は、この記事の計算式に自分の数字を入れるだけです。

3.必要件数を出す

計算式は単純です。必要な確定件数は、目標金額を報酬額で割ります。必要な発生件数は、それを確定率で割ります。三つの報酬額で計算すると次のようになります。

報酬額必要な確定件数発生件数(確定率60%)発生件数(確定率90%)
500円20件約34件約23件
1,000円10件約17件約12件
3,000円約4件約7件約5件
5,000円2件約4件約3件
10,000円1件約2件約2件

表から分かるのは、報酬額が上がるほど必要件数が減るということです。ただし、これは「高単価を選べば楽になる」という意味ではありません。高額の商品ほど、読者が決めるまでに必要な情報が増えます。

また、件数が少ないほど、一件の有無で月の結果が大きく変わります。報酬1万円の案件で月1件なら、成果がゼロの月も珍しくありません。金額の安定という意味では、件数が多いほうが読みやすくなります。

4.訪問数を逆算してみる

次に、その件数を出すために何人が訪れる必要があるかを考えます。ここでも仮の値を使います。訪れた人のうち何割が成果に至るかを、成約率と呼びます。

仮に成約率を1%とすると、発生17件には約1,700人の訪問が必要です。成約率0.5%なら約3,400人です。この数字は案件と記事の内容によって大きく変わるため、目安として扱ってください。

仮の計算:報酬1,000円、確定率60%、成約率1%の場合

  • 目標:月1万円
  • 必要な確定件数:10件
  • 必要な発生件数:約17件
  • 必要な訪問数:約1,700人
  • 前提:これらはすべて仮の値であり、実際の数値を示すものではありません。

この逆算の意味は、必要な訪問数の桁を把握することにあります。数人から数十人の訪問で月1万円に届く、という想定は現実的ではないと分かります。

5.この計算で分かること

計算で分かるのは、目標と現状の距離です。今の訪問数が月100人なら、上の仮定では1万円には遠いことが分かります。逆に月3,000人あって成果がゼロなら、訪問数以外に原因があると分かります。

つまり、この計算は診断に使います。件数が足りないのか、訪問が足りないのか、確定率が低いのか。どこを見ればよいかを絞る道具です。

診断の結果によって、次にやることが変わります。訪問が足りないなら記事を増やすか内容を見直す、確定率が低いなら案件の条件と記事の説明が合っているかを見る、という具合です。

6.この計算で分からないこと

分からないことのほうが多い点は、はっきりさせておきます。まず、いつ達成できるかは分かりません。訪問が増える速度は、記事の内容、分野の競合状況、時期によって変わります。

次に、達成できるかどうかも分かりません。扱う分野に十分な需要がなければ、必要な訪問数に届かないこともあります。計算は必要量を示すだけで、到達を保証しません。

また、成約率1%という仮定自体に根拠はありません。分野や案件によって、これより高いことも低いこともあります。自分の数字が出るまでは、幅を持たせて考えてください。

7.報酬額の選び方への影響

必要件数の表を見ると、高単価の案件が有利に見えます。しかし、判断はそれだけでは決まりません。次の点も合わせて考えます。

観点低単価の案件高単価の案件
必要件数多い少ない
読者の判断決めやすい慎重になる
必要な情報量比較的少ない多い
月ごとの変動小さい大きい
競合の状況分野による激しいことが多い

始めたばかりの段階では、読者が決めやすい案件のほうが、成果の有無を早く確認できます。成果が出るかどうかの確認が早いほど、記事の改善も早く回ります。

高単価の案件を扱うなら、判断に必要な情報を十分に用意する前提になります。単価だけを見て選ぶと、情報量が足りず、成果にならないまま時間が過ぎます。

8.確定率を自分で測る

運用を始めたら、確定率を記録します。計算は、確定した件数を発生した件数で割るだけです。月ごとに出して、変化を見ます。

注意点として、件数が少ない月の数値は信頼できません。発生3件のうち2件が確定して確定率67%と出ても、次の月は違う値になります。ある程度の件数がたまってから傾向を見てください。

また、案件ごとに分けて記録します。全体の平均だけを見ていると、特定の案件だけ確定率が低いことに気づけません。案件別に見ると、記事の説明と条件が合っていない箇所が見つかることがあります。

発生と確定の違い、入金までの流れについては、アフィリエイト報酬はいつ振り込まれる?発生から入金までの流れで詳しく解説しています。

9.目標を分解する

月1万円という目標は、そのままでは動きに結びつきません。計算で出した数字を使って、今月やることに落とします。

目標から今月の作業へ

  1. 必要な訪問数を出す。上の仮定なら約1,700人。
  2. 今の訪問数を確認する。差を計算する。
  3. 今ある記事のうち、訪問がある記事と、ない記事を分ける。
  4. 訪問がある記事に、紹介できる案件があるかを確認する。
  5. ない場合、その読者に合う案件を探すか、別の記事を書く。
  6. 今月書く記事の本数を決める。

この流れにすると、「月1万円」ではなく「今月4本書く」という行動になります。目標は判断の基準であって、作業そのものではありません。

10.費用を引いた金額で考える

月1万円の報酬が入っても、手元に1万円残るわけではありません。サーバー代やドメイン代が毎月かかっているためです。差し引いた額が、実際に増えた金額になります。

仮に月々の費用が1,500円なら、報酬1万円のうち残るのは8,500円です。目標を立てるときは、費用を上乗せした金額を目標にするか、費用を引いた後の金額で見るかを決めておきます。

売上と利益を分けて記録する方法は、アフィリエイトの売上と利益はどう違う?初心者向けの収支表の作り方で詳しく解説しています。

11.計算をやり直す時期

最初に置いた仮定は、実績が出たら置き換えます。確定率、成約率、報酬額。いずれも自分の数字が出れば、計算の精度が上がります。

見直す時期は、成果が10件程度たまったときが一つの目安です。それより少ないと、偶然の影響が大きすぎます。件数がたまるまでは、仮定のまま幅で考えてください。

また、扱う案件を変えたら計算し直します。報酬額が変われば必要件数も変わります。案件を増やす場合も、案件ごとに分けて考えるほうが実態に合います。

12.計算する意味

この五つができれば、数字に振り回されずに進められます。計算は、達成を約束するものではなく、今どこにいるかを知るための道具です。距離が分かれば、次の一歩も決めやすくなります。

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