公開してから消しても、既に見られた情報は取り消せません。点検すべきなのは、写真に写り込んだもの、画面を記録した画像、そして文章の中の記述の三か所です。公開前に一度確認する手順を決めておけば、見落としが減ります。
この記事では、点検する箇所と手順を扱います。匿名で運営することの利点や、その是非については別の記事の範囲です。ここでは、公開前の確認作業だけを扱います。
1.写り込む可能性があるもの
自分では気づきにくいものが多くあります。次のようなものが対象です。
- 氏名。書類、宛名、表札、名札など。
- 住所。郵便物、配送伝票、地図、周辺の風景。
- 連絡先。電話番号、メールアドレス。
- 所属。社名の入った物、制服、社員証。
- 家族や第三者。顔、名前、持ち物。
- 位置情報。撮影時に記録される場合がある。
- 画面の内容。通知、開いているページ、ブックマーク。
最後の二つが見落とされやすい項目です。位置情報は画像に自動で記録されることがあり、画面の記録では通知が写り込みます。
2.写真の点検
撮影した写真を、公開前に拡大して確認します。小さく表示された状態では、写り込みに気づきません。
特に、背景を確認します。商品に注目して撮ると、周囲が視界から外れます。書類、郵便物、窓の外の風景などが入っていないかを見ます。
反射にも注意します。光沢のある面に、部屋の様子や自分の姿が映ることがあります。
商品写真の撮り方については、写真撮影が苦手でも商品を紹介できる?伝えるために練習したい撮り方で詳しく解説しています。
3.画面を記録する場合
操作の説明で画面を記録することがあります。この場合、記録する前に準備が要ります。
画面を記録する前の設定
- 通知を一時的に止める。記録中に通知が表示されると写り込む。
- 記録する範囲に、他の情報が入らないようにする。
- ログイン中のアカウント名が表示されていないか確認する。
- ブックマークや履歴が見えていないか確認する。
- 開いている他のページのタイトルが見えていないか確認する。
- 記録した後、拡大して端まで確認する。
一つ目を忘れると、記録した瞬間に届いた通知が画像に残ります。後から気づいても、記録し直すことになります。
4.位置情報の確認
写真を撮ると、撮影した場所の情報が記録されることがあります。設定によって変わります。
記録されている場合、画像を公開すると場所が分かる可能性があります。自宅で撮影した写真なら、自宅の場所が特定されます。
対策としては、撮影時に記録しない設定にするか、公開前に情報を削除します。削除の方法は、使っている機器や道具によって違います。
確認の方法は、画像のファイル情報を開くことです。位置に関する項目があるかを見ます。
5.文章の点検
画像だけでなく、文章にも情報が含まれます。地名、施設名、日時の組み合わせで、行動が推測できることがあります。
単独では問題なくても、複数の記事を合わせると特定につながる場合があります。「近所の◯◯で」「毎週◯曜日に」といった記述の積み重ねです。
公開前に、その記述が必要かを考えます。説明に不可欠でないなら、書かないほうが安全です。
6.第三者の情報
自分の情報だけでなく、他人の情報にも注意します。家族、友人、取引先などです。
写真に写っている、名前が出ている、といった場合は、本人の了解を得るか、写り込まない形にします。
了解を得た場合も、後から削除を求められる可能性があります。求められたら応じられるよう、どこに掲載したかを記録しておきます。
7.点検表
公開のたびに確認する項目を、表にしておきます。毎回同じ手順で確認すれば、見落としが減ります。
| 対象 | 確認すること |
|---|---|
| 写真 | 背景、反射、書類、郵便物、第三者 |
| 画面の記録 | 通知、アカウント名、ブックマーク、他のページ |
| 画像のファイル情報 | 位置情報が含まれていないか |
| 文章 | 地名、施設名、日時、所属 |
| ファイル名 | 個人名や住所が含まれていないか |
| プロフィール欄 | 公開したくない情報がないか |
五つ目を見落としがちです。画像のファイル名がそのまま公開される場合があり、名前が含まれていると見えてしまいます。
8.既存の記事も確認する
既にブログを持っていて、そこでアフィリエイトを始める場合、過去の記事も確認します。
日記として書いていたときは、読者が少ない前提でした。訪問が増えると、見られる可能性も上がります。
過去の記事を全部確認するのは大変です。読まれている記事から順に、写真と文章を見直します。
既存のブログを使うかどうかの判断は、今ある日記ブログでアフィリエイトを始める?別サイトを作る?で詳しく解説しています。
9.公開後に気づいた場合
公開してから気づいたら、まず該当部分を削除または差し替えます。記事ごと非公開にする方法もあります。
ただし、削除しても、既に保存された記録が残っている可能性があります。完全に消せるとは限りません。
したがって、公開前の確認が重要になります。後から消すより、最初から公開しないほうが確実です。
10.時間を置いて確認する
書いた直後は、自分の文章に慣れているため、問題に気づきにくくなります。一日置いてから確認すると、見え方が変わります。
特に、勢いで書いた部分には、余計な情報が入りがちです。冷静な状態で読み返すと、不要な記述が見つかります。
11.他人に見てもらう
自分では問題ないと思っている情報が、他人から見ると特定につながることがあります。
公開前に誰かに見てもらい、「ここから何が分かるか」を聞く方法があります。自分では気づかない組み合わせを指摘してもらえます。
12.匿名で運営する場合
匿名で運営していても、情報の積み重ねで特定される可能性はあります。名前を出していないことと、特定されないことは別です。
写真の背景、使っている物、地域を示す記述。これらが組み合わさると、範囲が絞られます。
匿名を保ちたいなら、点検はより丁寧に行う必要があります。
13.連絡先の扱い
問い合わせのために連絡先を公開する場合、普段使っているアドレスは避けます。他のサービスでの登録と結び付けられる可能性があります。
用途別のアドレスの分け方は、ブログ運営用のメールアドレスは分けるべき?通知を見逃さない準備で詳しく解説しています。
14.運営者情報の記載
ASPへの登録などで、運営者情報の記載を求められることがあります。この場合、どこまで書くかを判断します。
求められる範囲は、登録先によって違います。必要な範囲を確認し、それ以上は書かないようにします。
判断に迷う場合は、登録先へ確認します。書きすぎてから消すより、確認してから書くほうが安全です。
15.点検にかかる時間
慣れれば、一記事あたり数分で終わります。写真を拡大して見る、文章を読み返す、この二つが中心です。
手順を決めておくと、毎回考えずに済みます。点検表を手元に置いて、順に確認してください。
16.確認の習慣
- 公開前に、写真を拡大して背景まで見た。
- 画面の記録は、通知を止めてから撮った。
- 画像の位置情報を確認した。
- 文章の中に、地名や所属の記述がないか見た。
- 画像のファイル名を確認した。
- 第三者の情報が含まれていないか確認した。
六つを毎回確認するのは手間に見えますが、実際には数分です。公開後に問題が起きたときの対応のほうが、はるかに時間がかかります。
17.過度に恐れない
点検は必要ですが、恐れて何も書けなくなるのは本末転倒です。手順を決めて確認すれば、多くの問題は防げます。
また、すべての記事に写真が必要なわけではありません。写真を使わなければ、写り込みの心配もなくなります。
18.結論
点検するのは、写真、画面の記録、文章の三か所です。点検表を作り、公開のたびに同じ手順で確認してください。
公開してから消しても、完全には消えません。公開前の数分を惜しまないことが、最も確実な対策です。
点検の手順を一度決めておけば、記事を書くたびに考える必要がなくなります。手順書を手元に置き、公開前に上から順に確認する形にしてください。
また、家族や第三者が関わる内容は、本人に確認してから公開します。後から削除を求められる可能性を考えると、事前の確認のほうが負担は小さくなります。
写真を使わない記事なら、点検の対象は文章だけです。写り込みが心配なら、写真を使わない構成を選ぶという判断もあります。
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