きれいな写真を撮る技術は、商品紹介の必須条件ではありません。必要なのは、大きさが分かる写真、操作する部分が分かる写真、使う場所が分かる写真の三つです。この三つが撮れれば、読者は自分の状況に当てはめて判断できます。
この記事では、判断材料になる写真の条件と、練習方法を扱います。素材画像の権利関係や、レビュー記事全体の書き方は別の記事の範囲です。ここでは撮る作業だけに絞ります。
1.写真の目的は「きれい」ではない
商品を美しく見せる写真は、販売ページに既にあります。同じものを記事で用意しても、読者が得る情報は増えません。
記事の写真で果たす役割は、販売ページでは分からないことを見せることです。実際の大きさ、手に持ったときの様子、置いた場所での見え方。これらは公式の写真では省略されがちです。
したがって、目標は「よく撮れた写真」ではなく「判断に使える写真」です。評価の基準が違います。
2.三つの必要な写真
| 種類 | 何を見せるか | 撮り方の要点 |
|---|---|---|
| 大きさが分かる | 実物のサイズ感 | 比較対象を一緒に写す |
| 操作部分が分かる | ボタン、つまみ、開閉部 | 近づいて、正面から撮る |
| 使う場所が分かる | 設置した状態 | 周囲を含めて引いて撮る |
この三枚があれば、多くの商品は説明できます。逆に、この三つが揃っていないと、写真を何枚載せても判断材料になりません。
3.大きさが分かる写真
寸法を数字で書いても、実感はわきません。何かと並べて撮ると、一目で分かります。
並べるものは、誰でも大きさを知っているものを選びます。飲料の缶、硬貨、文庫本、手のひらなど。特殊なものを並べても、比較になりません。
撮るときは、真横か少し上から、両方が同じ距離になるようにします。片方が手前にあると、大きさの比較が狂います。
4.操作部分が分かる写真
使い方に関わる部分は、近づいて撮ります。ボタンの配置、表示の見やすさ、開け閉めの仕組みなど、使うときに触る場所です。
ここでは、全体を入れる必要はありません。該当部分だけを大きく写すほうが分かりやすくなります。
注意点として、文字が読める大きさで撮ります。表示部分がぼやけていると、確認したいことが確認できません。手持ちで難しければ、置いて撮ります。
5.使う場所が分かる写真
商品だけを白い背景で撮ると、置いたときの印象が分かりません。実際に使う場所で撮ると、大きさと雰囲気が同時に伝わります。
ここで注意が要るのが、写り込みです。部屋を撮ると、書類、画面、窓の外、家族の持ち物などが入ることがあります。公開前に必ず確認してください。
写り込みの点検方法については、ブログ公開前に個人情報の映り込みを確認するには?画像と画面の点検で詳しく解説しています。
6.役に立たない写真
撮っても判断の役に立たない写真があります。次のようなものです。
- 箱に入ったままの写真。中身が分からない。
- 斜めから撮った全体写真だけ。大きさも操作部分も分からない。
- 暗くて細部が見えない写真。
- 商品が小さく写っている写真。何が主題か分からない。
- 加工しすぎて実物と色が違う写真。
最後の項目は特に注意が要ります。実物と印象が違う写真は、読者に誤った期待を持たせます。明るさの調整程度にとどめ、色を大きく変えないでください。
7.道具は最低限でよい
専用の機材は不要です。手元のスマートフォンで撮れます。あると便利なのは、明るい場所と、置いて撮るための台くらいです。
照明を買う前に、窓際の昼間に撮ってみてください。自然光のほうが、色が正確に写ることが多くあります。
手ぶれが気になるなら、置いて撮るか、両手で構えます。近づいて撮る場合ほど、ぶれが目立ちます。
8.練習課題
手元にある物で練習できます。商品でなくても構いません。
身近な物で試す撮影練習
- 身の回りの物を一つ選ぶ。文房具でも調理器具でもよい。
- 大きさが分かる写真を撮る。比較対象を一緒に写す。
- 操作する部分を近づいて撮る。文字が読めるか確認する。
- 使う場所に置いて撮る。写り込みがないか確認する。
- 三枚を並べて、この物を知らない人が判断できるか考える。
- 足りない情報があれば、四枚目を撮る。
この課題を一度やると、何を撮ればよいかの感覚がつかめます。実際の商品でも、同じ手順を繰り返すだけです。
9.撮れない場合の代替
商品が手元にない場合、自分では撮れません。この場合の選択肢は三つあります。
一つ目は、公式が提供する広告素材を使うことです。ASPや広告主が用意している画像で、利用条件が定められています。二つ目は、写真を使わずに図や表で説明することです。三つ目は、写真が必須でない題材を選ぶことです。
販売ページの画像を勝手に保存して使うのは避けます。利用が認められているかは、提供元の条件を確認する必要があります。
画像をどこから用意するかの確認手順は、アフィリエイトの商品画像はどこから用意する?使う前の確認手順で詳しく解説しています。
10.写真がなくても伝わる場合
すべての記事に写真が必要なわけではありません。条件の比較、手続きの説明、選び方の整理といった内容は、表や箇条書きのほうが分かりやすくなります。
写真が効くのは、見た目や大きさが判断に関わる商品です。サービスや契約のように形のないものでは、写真より説明の構成が重要になります。
扱う商品に応じて、写真の必要性を判断してください。撮れないことが、記事を書けない理由にはなりません。
11.撮った写真の管理
撮影した写真は、あとで探せるように保存します。ファイル名に商品名と撮影日を入れておくと、記事を更新するときに見つけやすくなります。
また、記事に載せる前にサイズを調整します。撮ったままのファイルは大きく、そのまま載せると表示が遅くなります。
元のファイルは残しておきます。後から別の大きさで使いたくなったとき、縮小した画像からは元に戻せません。
12.写真に文字を入れるか
写真に説明の文字を重ねる方法もあります。分かりやすくなる一方で、後から内容が変わったときに修正できなくなります。
特に、価格や期間限定の条件を画像に焼き込むのは避けてください。変わったときに、画像を作り直すことになります。
変わりにくい情報、例えば部品の名称や操作の順番なら、文字を入れても問題は起きにくくなります。
13.公開前の確認
- 写り込んだ個人情報がないか。書類、画面、住所、人物。
- 実物と色や明るさが大きく違わないか。
- 文字が読める大きさで写っているか。
- ファイルサイズが大きすぎないか。
- 画像の利用条件を満たしているか。自分で撮ったものか、許可されたものか。
五つ目は、自分で撮った写真でも確認が要る場合があります。商品のパッケージや説明書が大きく写っている場合、扱いに注意が必要なことがあります。
14.うまくならなくてもよい
写真の技術を上げることは、目的ではありません。判断材料として機能すれば十分です。
技術を磨く時間があるなら、その分を調べる作業や書く作業に回すほうが、記事の価値は上がります。写真は説明を補う道具です。
ただし、上に挙げた三種類は押さえてください。この三つが抜けていると、写真が何枚あっても補えません。
15.枚数を増やしすぎない
写真を多く載せれば分かりやすくなる、とは限りません。似た角度の写真が並ぶと、読者はどれを見ればよいか分からなくなります。
一つの商品について、三枚から五枚程度が目安です。それぞれに役割があり、見せたいものが違う状態にします。役割の重なる写真は削ります。
また、写真が多いと表示が遅くなります。読み込みに時間がかかると、読まれる前に離脱されることがあります。枚数と表示の速さは、両立を考える必要があります。
判断の基準は、その写真がないと分からないことがあるかどうかです。なくても分かるなら、載せる必要はありません。
16.最初の一枚から
完璧な写真を目指すより、必要な情報が写っている一枚を撮るほうが先です。撮ってみて足りない部分が分かれば、次に撮り足せます。
記事を公開した後でも、写真は差し替えられます。最初から揃えようとして手が止まるより、撮れたものから使ってください。
撮った枚数が増えると、自分なりの型ができます。この商品ならこの三枚、という判断が速くなります。最初の数回だけ、意識して三つの条件を確認してみてください。
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