おすすめを10個、20個と並べる。候補が多いほど読者の役に立ちそうに思えます。

ところが、選択肢が増えるほど決めにくくなるという面もあります。すべてに「おすすめ」と書かれていれば、区別する手がかりがありません。

数を揃えることと、選べる状態を作ることは別の作業です。

絞り込みを読者に任せている状態

候補を並べただけの記事では、次の作業が読者側に残ります。

読者に残る作業

  1. それぞれの違いを読み取る
  2. 自分に関係のある違いを見つける
  3. 関係のない候補を除外する
  4. 残った中から一つを決める

似た候補が大量に並ぶと、絞り込む作業をそのまま読者に渡すことになります。

この作業には時間がかかります。途中で疲れれば、そのページを離れて別のサイトを探すことになります。

「すべておすすめ」は情報がゼロと同じ

紹介文がどれも肯定的だと、比較の材料になりません。

10個の候補すべてにこの調子の説明が付いていると、どれを選んでも同じに見えます。差が示されていないためです。

全部を勧めることは、何も勧めていないのと同じ状態になります。

数を減らす、という選択

読者が選べるようにする最も単純な方法は、候補を絞ることです。

絞り方の例

  • 条件を限定する 特定の状況に合うものだけ
  • 用途で分ける 目的別に3つずつ
  • 段階で分ける まず検討すべき2つ

20個から3個に絞ると、情報量は減ります。しかし、読者にとっては判断できる形になります。

網羅性が必要なら、絞った推奨とは別に、一覧として掲載する方法もあります。役割を分ければ両立できます。

想定例:候補を減らした場合

考え方を整理するための想定例です。実在する媒体の記録ではありません。

構成を変えた後

  • 冒頭 条件別に3つを推奨
  • 本文 3つの違いを詳しく説明
  • 後半 その他の候補を一覧で掲載
  • 読者の動き 冒頭で判断して進む

掲載している商品の数は変わっていません。変えたのは、最初に提示する数と、その並べ方です。

判断できる読者は冒頭で進み、もっと見たい読者は一覧まで読む。どちらの読者にも対応できます。

除外する理由も示す

推奨する理由と同じくらい、推奨しない理由にも価値があります。

向かない条件が書かれていると、読者は自分に当てはまるかを素早く判断できます。除外できる候補が増えるほど、残った選択肢は明確になります。

また、すべてを肯定していないという点で、記事の信頼も上がります。

質問形式で絞り込む方法

条件別に並べる以外に、読者自身に選ばせる形もあります。順を追って絞る構成です。

絞り込みの手順を記事にする

  1. まず確認すること(対象になるかどうか)
  2. 次に決めること(重視する条件はどれか)
  3. その条件で残る候補
  4. 残った候補の中での違い

1番目で対象外の読者が離れますが、それは適切な離脱です。条件に合わない人が先へ進んでも成果にはなりません。

2番目の質問は、多くても三つまでに抑えます。質問が増えるほど、読者は答える前に離れます。絞り込みの手順そのものが負担になっては本末転倒です。

掲載の順番で迷いやすい点

どの候補を上に置くかは、記事の性質を左右します。判断の材料を整理します。

候補を多く載せること自体は悪くない

ここまで読むと、掲載数を減らすべきだという主張に見えるかもしれません。そうではありません。

選択肢を広く知りたい読者もいます。特に、まだ検討の初期段階にいる人にとっては、どんな候補があるかを把握できること自体が役に立ちます。網羅した一覧には需要があります。

問題は「並べただけで選べる状態だと考えること」であって、多く掲載すること自体ではありません。

また、適切な数は読者の段階によって変わります。検討の初期なら多め、決める直前なら少数に絞る。同じ媒体の中でも、ページごとに使い分けられます。

読者はどこで止まっているか

おすすめを並べた記事があるなら、そのページを読者の立場で見てみてください。読み終えたとき、一つに絞れるでしょうか。

絞れないなら、候補の数か、示し方のどちらかに原因があります。冒頭に条件別の推奨を三つ置くだけでも、多くの場合は判断が進むようになります。

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