記事は記事だ、と一括りに考えると、どの記事にも同じ作り方をすることになります。同じ構成、同じ長さ、同じ商品紹介。

しかし、人を集めるための記事と、商品を選んでもらうための記事では、必要な要素が違います。評価すべき数字も違います。

この二つを同じものとして扱うと、どちらの役割も中途半端になります。

求められる要素が違う

それぞれの記事に必要なものを並べると、重なりが少ないことが分かります。

集める記事に必要なもの

  • 検索されている言葉 入口として
  • 疑問への明快な回答 滞在してもらう
  • 次のページへの案内 送り出す

売る記事に必要なもの

  • 比較の基準 選ぶために
  • 条件と向き不向き 絞るために
  • 申込前の不安への回答 決めるために

知識を得る段階と商品を選ぶ段階では、必要な説明がまったく異なります。

評価する数字も別にする

役割が違えば、うまくいっているかを判断する基準も変わります。

それぞれの評価軸

  1. 集める記事:訪問数、次のページへ進んだ割合
  2. 売る記事:到達した人数、広告リンクが押された割合、成果件数

集める記事に成果件数を求めると、正しく評価できません。その記事の役割は送り出すことだからです。

逆に、売る記事に訪問数を求めるのも適切ではありません。到達する人数は入口側で決まるためです。

混ぜると、両方が弱くなる

一本の記事で両方を狙うと、構成に無理が出ます。

一本で二つの役割を担わせると、どちらの読者にも合わない構成になります。

分ければ、それぞれの読者に必要な内容だけを書けます。長さも適切になります。

想定例:分けた場合の構成

考え方を整理するための想定例です。実在する媒体の記録ではありません。

二本に分けた形

  1. 集める記事:仕組みや基礎を説明し、選び方のページへ案内
  2. 売る記事:比較の基準を示し、条件別に推奨し、申込へ案内

集める記事は、商品の話をほとんどしません。その代わり、疑問に明快に答えて、次へ送ります。

売る記事は、基礎の説明を省きます。すでに理解している読者が来る前提で、選ぶための情報に集中します。

どちらも短くなり、それぞれの読者にとって読みやすくなります。

役割を決めてから書く

記事を書き始める前に、どちらの役割かを決めておくと構成が固まります。

4番目が最も分かれる部分です。集める記事では、商品名を出さずに次のページへ送る形もあります。

この判断を先にしておけば、書きながら迷うことがなくなります。

集める記事から、売る記事へ送る

役割を分けると、二つをつなぐ案内が必要になります。ここが弱いと、分けた意味がなくなります。

案内で伝えること

  1. 次のページに何が書いてあるか
  2. 読むとどんな判断ができるようになるか
  3. いま読むべきか、後でよいか

「詳しくはこちら」だけでは、進む理由が伝わりません。「費用と対応範囲を条件別に比較しています」と書けば、必要な読者だけが進みます。

案内は記事の末尾だけでなく、関連する説明の直後にも置きます。最後まで読まない読者にも届く位置に配置する必要があります。

既存の記事を分けるときの判断

すでに一本で両方を扱っている記事がある場合、分けるかどうかで迷います。

一本で両方を担う場合もある

ここまで読むと、必ず分けるべきだという主張に見えるかもしれません。常にそうとは限りません。

読者がすでに商品を知っていて、比較だけを求めている場合は、一本で完結できます。検索されている言葉が「比較」や「おすすめ」であれば、集めることと売ることが同じページで成立します。

問題は「役割を決めずに書くこと」であって、一本で両方を担うこと自体ではありません。

また、分けるべきかどうかは検索されている言葉によって変わります。その言葉で来る読者がどの段階にいるかを確認すれば、判断できます。実際に検索して上位のページを見れば、どちらの形が求められているか分かります。

いまの記事は、どちらの役割か

公開している記事を数本開いて、それぞれがどちらの役割かを分類してみてください。

集める記事ばかりなら、売る記事が不足しています。逆に、売る記事しかないなら、そこへ人を送る入口が足りていません。分類するだけで、次に作るべきものが決まります。

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