「記事だけ頼むか、サイトごと頼むか」は、工程を分けてから決めます。自分でできる工程と、まだ手を付けていない工程を先に塗り分けると、任せる範囲が自然に決まります。最初から二択で考えると、自分でできる作業まで依頼したり、必要な作業が抜けたりします。
この記事では、工程を塗り分ける作業表と、範囲ごとに依頼者に残る作業を扱います。外注の失敗例の一般論や、依頼先の比較は扱いません。
1.工程を九つに分ける
アフィリエイトサイトを作って運用するまでの作業を、九つの工程に分けます。
| 番号 | 工程 | 主な作業 |
|---|---|---|
| 1 | 企画 | 分野、対象読者、扱う疑問を決める |
| 2 | 構成 | 記事の一覧、サイトの分類を決める |
| 3 | 環境の準備 | ドメイン、サーバー、初期設定 |
| 4 | デザイン | 表示、メニュー、読みやすさの調整 |
| 5 | 調査 | 公式情報や条件を確認する |
| 6 | 執筆 | 記事を書く |
| 7 | 確認 | 誤り、表示、リンクを確認する |
| 8 | 公開 | 記事を公開し、一覧や広告を整える |
| 9 | 運用 | 更新、数字の確認、改善 |
2.作業表で塗り分ける
九つの工程それぞれに、「自分でやる」「任せる」「未定」のいずれかを書き込みます。
- 既に済んでいる工程には「済」と書く。
- 自分でできて、時間も取れる工程には「自分」と書く。
- やり方が分からない、または時間が取れない工程には「任せる候補」と書く。
- 判断がつかない工程には「未定」と書く。
「未定」が多くても問題ありません。相談の場で、その工程について聞けばよいからです。
3.記入例(架空)
以下は、架空の依頼者を想定した記入例です。実在の事例ではありません。
| 工程 | 状態 | 理由 |
|---|---|---|
| 企画 | 自分 | 自分の仕事の分野を扱いたい |
| 構成 | 未定 | 記事の一覧の作り方が分からない |
| 環境の準備 | 任せる候補 | 設定に自信がない |
| デザイン | 任せる候補 | 時間が取れない |
| 調査 | 自分 | 業界の資料は手元にある |
| 執筆 | 任せる候補 | 本数を書く時間が取れない |
| 確認 | 自分 | 内容の正しさは自分で見たい |
| 公開 | 任せる候補 | 作業手順が分からない |
| 運用 | 未定 | 続けられるか分からない |
この例では、「記事だけ」でも「サイトごと」でもなく、構築と執筆を中心に任せ、企画と調査と確認を自分で持つ形になります。
4.記事だけ頼む場合
既にサイトがあり、企画と構成が決まっている場合は、記事の執筆だけを依頼する形が合います。
この場合、依頼者に残るのは、記事ごとの指示を作ること、納品された原稿を確認すること、公開作業を行うことです。
指示が曖昧だと、依頼先は一般的な内容で書くことになります。記事ごとに、対象読者、答える疑問、使ってよい資料を伝えます。
納品された記事の確認方法は、外注記事の検収方法|納品原稿の確認項目と差し戻しの伝え方で詳しく解説しています。
5.サイトごと頼む場合
まだ何も手を付けていない、または時間がほとんど取れない場合は、企画から公開までをまとめて依頼する形が合います。
この場合も、依頼者に残る作業はあります。目的と予算を決めること、段階ごとに承認すること、依頼を終えた後の管理を引き継ぐことです。
範囲が広いほど、依頼者が最初に決めた内容の影響が大きくなります。企画の段階の確認には、時間をかけてください。
依頼者に残る役割については、アフィリエイトを人に任せるとき、自分は何を決める?依頼者の役割を整理で詳しく解説しています。
6.範囲ごとに残る作業
| 依頼の範囲 | 依頼者に残る作業 |
|---|---|
| 記事だけ | 企画、構成、記事ごとの指示、原稿の確認、公開、運用 |
| 構築だけ | 企画、構成、執筆、確認、運用、構築物の受け取り |
| 構築と記事 | 企画の承認、原稿の確認、運用 |
| 企画から公開まで | 目的と予算の決定、段階ごとの承認、運用の引き継ぎ |
| 運用まで | 目的と予算の決定、報告の確認、継続の判断 |
どの範囲でも、確認と判断の作業はなくなりません。任せる範囲が広がると、手を動かす作業が減り、判断の比重が増えます。
7.「未定」の工程の扱い
作業表で「未定」になった工程は、相談のときに聞きます。依頼した場合の費用と、自分でやる場合に必要な時間の両方を比べます。
自分でやる場合の時間は、少し試してから見積もると現実に近くなります。例えば、構成が未定なら、記事の一覧を十本分だけ作ってみて、かかった時間を記録します。
8.途中で範囲を変える
最初に決めた範囲は、途中で変えることもできます。ただし、変える時期によっては追加費用が発生します。
例えば、執筆を自分で始めて、時間が足りずに途中から依頼に切り替える場合、既に書いた記事との書き方の違いを揃える作業が増えます。
変える可能性があるなら、契約前にその場合の扱いを聞いておきます。
9.範囲を広げすぎない
不安から、すべてを依頼したくなることがあります。しかし、自分でできる工程まで依頼すると、費用が増えるだけでなく、自分の知識や資料が活かされにくくなります。
特に、自分の仕事や経験に関わる調査は、依頼者が持っている情報が他にない価値になることがあります。
10.範囲を狭めすぎない
逆に、費用を抑えるために範囲を狭めすぎると、自分で抱える作業が増えて進まなくなります。
作業表で「自分」と書いた工程について、実際に使える時間を週単位で見積もります。時間が足りなければ、どの工程を任せるかを見直します。
11.見積もりとの照合
塗り分けた作業表を、見積書と照らし合わせます。「任せる」と書いた工程が見積書に含まれているか、「自分」と書いた工程が含まれていないかを確認します。
見積書の読み方は、ブログ制作の見積書はどこを見る?初心者が確認したい納品物と別料金で詳しく解説しています。
12.相談のときに渡す
作業表は、相談のときに依頼先に渡すと話が早く進みます。何を任せたいか、何を自分でやるかが一目で分かります。
依頼先から、「この工程は分けたほうがよい」「この工程は一緒に任せたほうが効率的」といった意見をもらえることもあります。
13.確認すること
- 九つの工程を「済・自分・任せる候補・未定」に塗り分けた。
- 「自分」の工程に使える時間を週単位で見積もった。
- 「未定」の工程について、相談で聞く内容を書き出した。
- 依頼の範囲ごとに、自分に残る作業を確認した。
- 範囲を途中で変えた場合の扱いを確認した。
14.よくある質問
-
作業表で「自分」にした工程が、思ったより進まなかったらどうしますか。
一か月ほど試して、予定の半分も進まない工程があれば、その工程を「任せる候補」に移します。無理に抱え続けると、依頼した工程まで待たせることになります。
-
記事だけを依頼する場合、指示には何を書けばよいですか。
記事ごとに、対象読者、答える疑問、扱わない範囲、使ってよい資料、文字数の目安の五つを書きます。企画と構成を自分で持つ形なので、この指示の具体性が記事の中身を左右します。
-
サイトごと依頼すると、自分は何もしなくてよいのですか。
手を動かす作業は減りますが、目的と予算の決定、企画の承認、公開前の確認は残ります。範囲が広いほど、最初の企画の確認に時間をかけることが大切です。
-
工程の途中から依頼に切り替えることはできますか。
できます。ただし、それまでに作ったものとの書き方や形式を揃える作業が増える場合があります。切り替える時点で、既に作ったものを依頼先に見せて扱いを相談します。
-
「未定」の工程が多い場合、相談に行ってもよいですか。
未定のままで構いません。未定の工程について、依頼した場合と自分でやる場合の違いを聞くことが、相談の目的の一つになります。
作業表と回答をまとめておくと、複数の依頼先に同じ条件で相談でき、提案を比べやすくなります。
記事だけを依頼する場合の五つの指示は、一本目の記事で丁寧に作っておくと、二本目以降はひな形として使い回せます。
ひな形には、記事ごとに変わる欄と変わらない欄を分けておくと、書き換える場所がすぐ分かります。
15.まとめ
外注の範囲は、「記事だけかサイトごとか」の二択ではなく、工程を分けてから決めます。
作業表で工程を塗り分けると、自分でできる作業と、任せたほうがよい作業が見えてきます。
どの範囲で依頼しても、目的の決定、確認、判断の作業は依頼者に残ります。
自分の知識や資料が活きる工程は手元に残し、時間が取れない工程を任せる形が、無理のない範囲の決め方です。
作業表は相談のときに渡してください。依頼先との認識を揃える材料になります。
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