記事を書き、公開し、また次を書く。作業としては前に進んでいます。時間も確実に使っています。
ただ、その作業が効いているかどうかは、数字を見なければ分かりません。見ないまま続けると、効いていない作業も同じように繰り返されます。
努力の量ではなく、方向が合っているかを確認する手段が必要になります。
比べる基準がないと、変化が分からない
改善したかどうかを判断するには、前の状態が必要です。
記録の有無による違い
- 記録がある 前月と比べられる
- 記録がない 良くなった気がする、で終わる
改善前の状態が残っていなければ、変化を評価できません。
数字を見る目的は、成績をつけることではありません。次に何をするかを決めるためです。
最小限、見ておきたい数字
多くの指標を追う必要はありません。経路に沿った四つで足ります。
経路に対応する数字
- 主要ページの訪問数
- 比較ページへ到達した数
- 広告リンクが押された数
- 確定した成果の件数
この四つを月ごとに並べれば、どこで止まっているかが分かります。1が伸びて2が伸びないなら、導線に原因があります。
複雑な分析は要りません。四つの数字が並んでいるだけで、判断の材料になります。
見ない理由と、その対処
数字を見ない状態には、いくつかの理由があります。
- 何を見ればよいか分からない
- 設定の方法が分からない
- 数字が悪いのを見たくない
- 見ても次に何をすべきか分からない
1番目と4番目は、見る対象を四つに絞れば解決します。全部を見ようとすると、どれも判断に使えません。
3番目については、数字は評価ではなく材料だと考えると扱いやすくなります。悪い数字ほど、どこを直せばよいかを教えてくれます。
想定例:記録を始めた場合
考え方を整理するための想定例です。実在する記録ではありません。
三か月分を並べた結果
- 訪問数 増加している
- 比較ページ到達 横ばい
- 広告クリック 横ばい
- 成果 変化なし
この四行から、入口は機能しているが導線が働いていないことが読み取れます。
次にやるべきなのは、入口記事の追加ではなく、比較ページへの案内を整えることです。数字がなければ、この判断はできません。
変更したことも一緒に記録する
数字だけでは、なぜ動いたのかが分かりません。行った作業も併せて残します。
- いつ、どのページに、何をしたか
- その変更の目的(何が動くと期待したか)
- 変更後、実際に動いた数字
- 期待と結果の差
4番目まで残すと、次の判断に使えます。期待どおりなら同じ手を横に広げ、違ったなら仮説を作り直します。
この記録が数か月分たまると、自分の媒体で何が効くかが見えてきます。
母数が少ないときの見方
訪問や成果の件数が少ない段階では、数字の解釈に注意が要ります。誤った判断につながることがあります。
起こりやすい誤解
- 先月2件、今月4件 倍増したと解釈する
- 実際は 偶然の範囲内
- 先月4件、今月2件 悪化したと解釈する
- 実際は 同じく偶然の範囲内
件数が少ないうちは、割合の変化が大きく見えます。ここで施策を評価すると、効いていない手を採用したり、効く手を捨てたりします。
母数が小さい時期は、数字より工程の完了を基準にするほうが判断しやすくなります。経路が通ったか、比較ページを用意したか。実行の確認であれば、少ない母数でも判断できます。
記録を続けるための工夫
記録は、負担が大きいと続きません。続く形にしておくことが前提になります。
- 項目は四つに固定する(増やさない)
- 記録する日を月に一度決める
- 数分で終わる形式にする
- 変更を加えた日だけ、その内容を一行足す
1番目が重要です。項目を増やすと、記録自体が作業になります。判断に使わない数字は、集めても意味がありません。
4番目も負担を抑える工夫です。毎回詳しく書く必要はなく、変更した日だけ一行残せば十分です。数字と作業が同じ場所に並んでいれば、後から因果を読み取れます。
数字を見ないことが常に問題ではない
ここまで読むと、常に数字を追うべきだという主張に見えるかもしれません。段階によります。
公開したばかりで訪問がほとんどない時期は、数字を見ても判断できません。母数が小さいうちは、偶然の変動に振り回されるだけです。この時期は、まず記事を増やすことが優先されます。
問題は「判断できる量の数字があるのに見ないこと」であって、常時分析していないこと自体ではありません。
また、見るべき頻度も状況によって変わります。改善を試した直後は確認の間隔を短くし、安定していれば月次で足ります。目的に応じて頻度を決めてください。
今月の四つを、書き出してみる
まずは今月の四つの数字を、紙でも表計算でも構わないので記録してみてください。
一か月分では比較できませんが、来月には比べられます。三か月たまれば傾向が見えます。始めた時点から、判断の材料が積み上がり始めます。
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