解析画面を開いて最初に目に入るのがPVです。数字が大きく、前月との比較も一目で分かります。
この指標が扱いやすいのは確かです。ただ、そこから収益の状態を読み取ることはできません。
PVという数字が何を数えているかを確認すると、その理由が分かります。
PVは、人数ではなくページの表示回数
同じ100PVでも、内訳はまったく違うことがあります。
100PVの内訳の例
- 100人が1ページずつ 100PV
- 20人が5ページずつ 100PV
- 10人が10ページずつ 100PV
一人が多くのページを開く場合もあり、PVの増加が顧客の増加とは限りません。
訪問した人数が増えたのか、一人あたりの閲覧数が増えたのか。PVだけでは区別できません。
どちらの増え方かで、次の手が変わる
同じPV増加でも、原因によって対応は変わります。
増え方と対応
- 訪問者数が増えた:入口が機能している。導線を確認する
- 一人あたりの閲覧が増えた:回遊している。収益ページへ着地しているか見る
- 両方増えた:全体が伸びている。成果につながっているか確認する
2番目の場合、回遊しているのに成果が出ないなら、着地先に問題があります。入口を増やしても改善しません。
PVだけを見ていると、この区別ができません。
収益に近い数字を並べる
PVを見るのをやめる必要はありません。その隣に、経路上の数字を置きます。
- 訪問した人数
- 比較ページに到達した人数
- 広告リンクが押された回数
- 確定した成果の件数
この四つが並んでいると、PVの増加が何につながったかが分かります。
PVだけが伸びて、2番目以降が動いていないなら、増えた訪問は収益に関係していません。
想定例:PVが倍になった月
考え方を整理するための想定例です。実在する記録ではありません。
数字の動き
- PV 2倍
- 訪問者数 1.3倍
- 比較ページ到達 変化なし
- 成果 変化なし
PVは大きく伸びています。しかし、訪問者数の伸びはそれほどではなく、収益ページへの到達は動いていません。
この状態で「順調だ」と判断すると、次も同じ作業を続けることになります。実際に必要なのは、到達数を動かす施策です。
指標を選ぶときの考え方
何を主に見るかは、収益の仕組みによって変わります。
仕組みによる違い
- 表示回数で収益が決まる形 PVが直接の指標になる
- 成果報酬型 到達数と成約が指標になる
成果報酬を中心に据えるなら、PVは補助的な数字です。主に見るべきなのは、収益ページに到達した人数のほうです。
見るべき指標は、収益の発生する仕組みに合わせて決まります。
回遊が多いのに成果が出ない場合
一人あたりの閲覧数が多いのは、興味を持たれている状態です。それでも成果が出ないなら、着地の設計に原因があります。
確認する順番
- 回遊している読者が、最後にどのページで離脱しているか
- そのページに、次の行動を示す案内があるか
- 案内がある場合、押されているか
- 押されているのに成果が出ないなら、送り先の条件を確認する
1番目が分かると、経路のどこが終点になっているかが見えます。多くの場合、解説記事を何本か読んで満足している状態です。
この場合、閲覧数は多くても収益ページに到達していません。回遊の途中に案内を置くことで、経路につなげられます。
指標の扱いで迷いやすい点
どの数字をどう解釈するかは、判断が分かれる部分です。
-
滞在時間は指標になりますか
長ければよいとは限りません。探している情報が見つからず読み進めている場合も、時間は長くなります。滞在時間だけで判断せず、次のページへ進んだかどうかと併せて見てください。
-
直帰率は下げるべきですか
記事の役割によります。一つの疑問に完結して答える記事なら、そこで離脱するのは自然です。収益ページへ送る役割の記事であれば、離脱率の高さは改善の対象になります。役割ごとに評価してください。
-
数字が取れていない場合はどうしますか
計測の仕組みがなくても、自分で経路をたどれば確認できます。検索から自分の記事に入り、次に進もうとしてみる。案内が見つからない場所があれば、そこが読者も止まる場所です。
PVを見ること自体は無駄ではない
ここまで読むと、PVを追うべきでないという主張に見えるかもしれません。そうではありません。
媒体全体の規模を把握する指標としては有効です。大きな変動があれば、何かが起きた合図にもなります。異変に気付く手段としての価値はあります。
問題は「PVの増加を成果の増加と同一視すること」であって、PVを見ること自体ではありません。
また、重視すべき指標は媒体の段階によっても変わります。立ち上げ期は訪問が発生するかどうかが焦点になりますし、収益ページが揃った後は到達数と成約が中心になります。段階に応じて主に見る数字を移してください。
PVの隣に、もう一つ数字を置く
解析画面を開いたとき、PVの隣に「比較ページへの到達数」を並べてみてください。
この二つが同じ方向に動いていれば、増えた訪問は経路を通っています。片方だけが動いているなら、そこに手を入れる余地があります。指標を一つ足すだけで、判断の質が変わります。
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