販売通知は順調に来ている。商品の評価も悪くない。それなのに、悠斗はカードの利用明細を開くと落ち着かなくなった。あと十日で引き落としがある。売れたはずのお金は、まだ販売サービスの画面の中にいる。
「利益は出るはずなのに」。悠斗は何度も計算した。計算をやり直すたび、残る予定の利益は同じだった。しかし、振込予定日まで十日早くなることはなかった。どうやら、電卓にはカレンダーを動かす機能がないらしい。
人物、日付、金額、カードや販売サービスの条件は架空です。特定の会社の締め日や振込制度ではありません。利益が残る取引でも、入金より支払いが先なら、その間に使う現金が必要です。物販で見落としやすいお金の時差を考えます。
一個の採算は、たしかにプラスだった
悠斗は、一月五日に商品を十万円で仕入れ、カードで支払った。一月二十日に十五万円で販売し、後日引き渡しも終えたとする。販売手数料は一万五千円、配送などに五千円かかる設定だ。
これらを差し引けば、十五万円から十万円、一万五千円、五千円を引いて三万円残る。ほかの固定費や税を省いた説明例なので、最終利益や個人の手取りではないが、この取引の途中の採算はプラスに見える。
だからといって、一月二十日に十五万円をすぐ使えるとは限らない。決済や販売サービスを経由する場合、取引の完了や振込の条件があり、手元へ入る時期が別になることがある。
悠斗は、売れた日の画面を見て、その日から現金もあるように感じていた。商品の販売が進んだことと、自分の銀行口座が増えたことを、同じ通知として受け取っていたのである。
カードの支払日は、売れた日を待ってくれない
この例では、仕入れに使ったカードの引き落としが二月十日、販売代金の振込が二月二十日だとする。販売手数料を引いた十三万五千円が入る予定でも、必要な十万円より十日遅い。
| 架空の日付 | 出来事 |
|---|---|
| 1月5日 | カードで10万円の仕入れ |
| 1月20日以降 | 15万円で販売し、引渡しを完了 |
| 2月10日 | カードで10万円の支払い |
| 2月20日 | 手数料差引後13万5千円を受取予定 |
配送などの五千円を別に先払いし、その前に口座へ五万円しか用意していなければ、残りは四万五千円。二月十日の十万円に対して、五万五千円足りない。後から入る予定の十三万五千円は、その日の残高には使えない。
カードの支払い期限は、事業の商品が売れたかどうかだけで決まるものではない。契約に沿った支払いが必要になる。入金予定と引き落とし予定を同じ表へ置くだけで、この不足は早い段階で見つけられる。
翌月の入金がある、という安心は日付まで読む
「来月には入る」という説明では、支払日との前後が分からない。同じ月でも、月初と月末では大きく違う。予定額が足りるかに加え、いつ使えるお金になるかを見る必要がある。
販売サービスによって、振込の申請、取引の完了、確認などに条件がある場合もある。利用前に実際の案内を確かめ、最短の日数だけで計画しないほうがよい。土日や手続きの事情で日程が変わる可能性なども、自分の制度で確認したい。
取消しや返品が発生した場合、予定の金額が変わることも考える。すべての注文が最短で完了し、全額が予定どおり入る前提だけでは、少しのずれに弱くなる。
悠斗は、売上を毎日確認していたが、実際の入金日を確かめるのは月末だけだった。一番よく見る数字が、一番必要な支払いの答えを持っているとは限らない。画面を開く順番も変える必要があった。
カードで払える額と、仕入れてよい額は違う
カードの利用可能額が大きく表示されると、仕入れを増やせる資金があるように見える。しかし、使える枠は、自分がすでに持っている現金や利益と同じではない。使えば、後で支払う予定が増える。
商品の回収が間に合わなければ、別に用意した資金が必要になる。売れる見込みだけで枠を使い切ると、未販売の商品も含めて支払いの時期が来る可能性がある。
利用する支払方法で手数料などが変わるなら、それも採算へ入れたい。資金の不足を見ないまま支払いを延ばす方法へ替えても、事業がよくなるとは限らない。契約条件と費用を理解せず、画面の安心感だけで決めないことが大切だ。
悠斗は「買える」から「売れたお金が戻るまで払える」へ、仕入れの判断を替えた。カードの数字より小さな数量になったが、眠れる夜は増えた。利用できる枠をすべて使うことが、商売の目標ではない。
同じ月に注文を重ねると、支払いも重なる
一回の取引では短い時差でも、複数の商品を続けて仕入れると、同じ日に支払いが集中することがある。商品の販売日や入金予定がばらばらなら、合計の利益だけでは不足を見つけにくい。
悠斗は、商品ごとの計算では全部プラスだから大丈夫だと思っていた。けれど、支払いは口座一つから出ていく。三つの商品に同じ五万円の余裕を使えるつもりで、それぞれの計画を作っていたのだ。
支払日ごとに必要な金額を集め、確実に使える資金と照らす。入金が遅れた場合も一度試す。商品を一つずつ見る採算表とは別に、お金の出入りを日付で追う表が必要になる。
すでに不足が見えている場合は、後で何とかなると追加の仕入れを重ねず、支払い条件を把握して早めに相談する。売上を急いで作るための値下げや広告が、さらに残りを減らすこともあるからだ。
生活の買い物と仕入れを同じカードで払っているなら、明細の合計を見て初めて驚くこともある。事業の一商品の支払いだけでなく、実際の引き落とし総額と、その口座へ用意するお金を確かめたい。商品単位のプラスと、家計を含めた支払日の余裕は同じではない。
給与から一時的に補っている場合も、事業で回収できた資金と分けて記録すると状況が見えやすい。毎回の不足を生活側から埋めているのに、商品が売れることだけを見て「資金は回っています」と思うと、負担している場所が隠れてしまう。どこから入れ、どこへ戻したかも追っておきたい。
入金を早める選択肢がある場合は、費用や利用条件も確認する。受け取る日を早めるために負担が増えるなら、当初の三万円という残りも変わる。早く受け取れるという一つの利点だけで、自分にとって有利な条件だと決めないことが大切だ。
また、仕入れ先への支払いを相談する場合でも、販売者の都合だけで日付を動かしてよいわけではない。合意した条件を確認し、必要な相談は早く行う。自分の資金の時差を、そのまま別の相手へ無断で渡して解決する話にはしない。
悠斗は、予定表で余裕が足りない商品を、今回は見送った。利益が出る可能性があることと、今の自分が扱える取引であることは違う。よさそうな話を全部実行しないことも、次に商売を続けるための判断になると分かった。
商品と一緒に、資金が戻る日も仕入れの計画に入れる
商品代を払う日、売るまでの期間、引渡し後に代金を使える日。これらを並べてから、自分の用意できる資金でどこまで試せるか考える。商品の利益率だけでは、必要な現金は決まらない。
取引先への売上はあるが未入金という話は売上が立ってもまだ入金されていないで、利益を生活へ使って次の仕入れに困る話は売れたのに補充代がないで扱う。日付、回収相手、使い道という違う問題を、分けて確認したい。
仕入れを持たない方法を比べるなら、自分の商品を持たない副業も参考になる。アフィリエイトでも成果の発生と入金には違いがあり、報酬の振込までの流れを確認する必要がある。どの方法でも、画面の数字をその日の残高へ勝手に移さないことが大切だ。
悠斗は、売上通知の横に支払いのカレンダーを置いた。利益の計算は前と同じでも、仕入れる数は変わった。電卓を何度押しても縮まらなかった十日間に、必要なのは気合ではなく資金だった。その事実が見えただけで、販売の計画は少し落ち着いた。
当社独自の累計収益保証付き!
丸投げで収益を狙う
アフィリエイトサイトを
手に入れませんか?
アフィリエイト専門のプロが、
企画からサイト構築・記事制作・収益設計まで一括対応。
