相談の前に決めておくことがあると、話が早く進みます。整理しておくのは、何のために作るか、いくらまで出せるか、自分が何時間使えるか、そしてまだ決まっていないことは何かの四つです。全部を決めてから相談する必要はありません。

この記事では、相談前に書き出す項目と、その書き方を扱います。どの会社を選ぶかという判断は別の記事の範囲です。ここでは、相談の場に持っていく材料を作ることだけを考えます。

1.なぜ整理が要るのか

整理せずに相談すると、相手はまず現状の聞き取りから始めます。それ自体は必要な工程ですが、その場で考えながら答えると、抜けや食い違いが出ます。

また、条件が曖昧なままだと、提案も曖昧になります。「ご予算に応じて」「ご要望次第で」という回答が返ってきて、比較ができません。

あらかじめ書き出しておけば、相手は具体的な提案を作れます。複数社に相談する場合も、同じ条件で比べられるようになります。

2.四つの項目

項目書くこと書けない場合
目的何のために作るのか。どうなったら成功か「まだ決めていない」と書く
予算上限いくらまでなら出せるか。初期と継続を分ける幅で書く。「この額を超えたら見送る」でもよい
使える時間自分が月に何時間関われるか平日と休日に分けて書く
未決定事項決まっていないこと、判断できないことこれが最も重要な欄

四つ目を空欄にする人が多いのですが、ここが最も役に立ちます。決まっていないことを伝えれば、相手はその部分を提案に含められます。

3.目的の書き方

「収益を上げたい」だけでは、目的として機能しません。もう一段具体的にします。何の収益か、どのくらいの規模か、いつまでにか。

数字が分からない場合は、状態で書きます。「毎月安定して問い合わせが入る状態」「本業以外の収入源を一つ持つ」といった形です。金額より、どうなっていたいかのほうが伝わります。

また、作ること自体が目的になっていないかも確認します。サイトが欲しいのか、収益が欲しいのか。後者なら、サイト以外の手段も選択肢に入ります。

4.予算上限の書き方

予算は、初期費用と継続費用を分けて書きます。最初に払える額と、毎月払える額は別の話です。

上限を伝えることをためらう人がいますが、伝えたほうが有利です。予算が分からないと、相手は幅のある提案を作ります。上限が分かれば、その範囲で最善の案を考えてもらえます。

出せない額をふかして伝えるのは逆効果です。提案を受けてから断ることになり、双方の時間が無駄になります。

予算欄の記入例(架空)

  • 初期費用:この額まで。これを超える場合は、段階的に分けられるかを相談したい。
  • 継続費用:毎月この額まで。収益が出るまでの期間も含めて考えている。
  • 判断基準:これを超えると、今年は着手しない。
  • 備考:初期を抑えて継続を厚くする形も検討可能。

5.使える時間の書き方

依頼しても、自分の作業がゼロになることはありません。方針の決定、資料の提供、確認の返信。これらは依頼者にしかできません。

月に何時間使えるかを書いておくと、その範囲で回る進め方を提案してもらえます。逆に、時間が取れないことを伝えないと、確認待ちで止まる工程が出ます。

平日に時間が取れない場合、その旨も書きます。確認の返信が週末になることが分かっていれば、日程の組み方が変わります。

依頼した場合に自分が担当する範囲は、アフィリエイトを人に任せるとき、自分は何を決める?依頼者の役割を整理で詳しく解説しています。

6.未決定事項を書き出す

ここが相談メモの中心です。決まっていないことを隠さずに書きます。決まっているふりをすると、後から変更が発生して費用が増えます。

これらは、決まっていなくても相談できます。むしろ、決めるところから相談したほうが、後戻りが減ります。

7.持っていく資料

手元にあるものを整理しておくと、説明が早くなります。既にサイトがあるならURL、書いた記事があるなら本数、契約済みのサービスがあるなら契約内容です。

最後の項目は、好みを伝えるときに役立ちます。ただし、URLだけを渡すと意図が伝わりません。どこが良いと思ったのかを一言添えてください。

8.聞きたいことを先に書く

相談の場では、相手の説明を聞いているうちに、聞こうと思っていたことを忘れます。事前に書き出しておきます。

質問は、答えが比較できる形にします。「どのくらいかかりますか」より「この範囲だと、着手から公開まで何か月を想定しますか」のほうが、複数社の回答を並べられます。

分からない言葉が出てきたら、その場で聞いて構いません。聞き返すことで不利になることはありません。むしろ、分からないまま進むほうが後で困ります。

専門用語が分からないときの聞き方は、アフィリエイトの相談で専門用語が分からないときの質問の仕方で詳しく解説しています。

9.相談メモの様式

ここまでの内容を、一枚にまとめます。項目は次の通りです。長文にせず、箇条書きで構いません。

相談メモに書く順序

  1. 現状:今あるもの、これまでにやったこと。
  2. 目的:どうなりたいか。数字か状態で書く。
  3. 予算:初期と継続を分けて、上限を書く。
  4. 時間:月に使える時間。平日と休日の別。
  5. 未決定:決まっていないこと。
  6. 質問:聞きたいこと。

この六項目が埋まれば、相談は具体的に進みます。埋まらない項目があっても、「未定」と書いて持っていけば問題ありません。

10.相談の場で確認すること

提案を受けたら、その場で確認しておく項目があります。後から聞くと、認識のずれが大きくなってからになります。

確認するのは、提案に含まれる作業の範囲、含まれない作業、追加費用が発生する条件、公開後にどうなるか、の四つです。特に二つ目と三つ目は、見積書に書かれていないことがあります。

その場で答えられない質問があっても構いません。後日回答をもらう形にして、回答が来たかどうかを記録しておきます。

11.複数社に相談する場合

同じ相談メモを使って、複数社に相談すると比較できます。条件を変えて相談すると、提案の違いが条件の違いなのか、会社の違いなのか分からなくなります。

比較するときは、金額だけを並べないでください。含まれる作業が違えば、金額が違うのは当然です。何が含まれていて、何が含まれていないかを並べます。

また、相談の対応そのものも判断材料になります。質問に対して、分かる範囲と分からない範囲を区別して答える相手のほうが、進行中も正確な報告が期待できます。

12.相談メモの記入例

以下は架空の相談メモです。未決定の欄を空欄にせず、そのまま書いています。

相談メモ(架空)

  • 目的:本業の分野で、比較検討中の人に向けた記事を揃えたい。
  • 予算:初期はこの額まで。毎月はこの額まで。
  • 時間:平日夜に週3時間。確認の返信は2日以内。
  • 未決定:扱う商品。サイト名。運用を任せるかどうか。

四行目の未決定事項は、そのまま相談の議題になります。

13.相談しないという選択も残す

相談した結果、今は依頼しないと判断しても構いません。相談は契約の約束ではありません。

むしろ、相談を通じて、自分でできる部分と難しい部分が整理されることがあります。その結果、一部だけを依頼する、時期をずらす、といった判断ができるようになります。

相談メモは、依頼しない場合でも役に立ちます。自分が何を目指し、何を決めていないかが一枚にまとまっているので、自分で進める場合の計画表としても使えます。

また、一度作ったメモは使い回せます。半年後に状況が変わって改めて相談する場合、前回のメモを更新するだけで済みます。前回との違いを示せば、相手も現状を把握しやすくなります。

相談の前に整理する作業そのものが、判断の助けになることもあります。予算の上限を書こうとして、実は上限を決めていなかったと気づく。使える時間を数えて、想定より少ないと分かる。こうした発見は、相談する前に済ませておくほうが有益です。

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