おすすめできる商品がないまま始めるかどうかは、何を書くつもりかによります。使ったことがない商品を、使ったかのように勧めることはできませんが、条件を整理して比較する記事なら書けます。状況を三つに分けて考えます。
この記事では、手元に勧められる商品がない状態での選択肢を扱います。商品を買わずに一次情報を作る具体的な方法や、レビュー記事の書き方は別の記事の範囲です。ここでは始めるかどうかの判断を扱います。
1.三つの状況に分ける
| 状況 | 書けること | 書けないこと |
|---|---|---|
| 使ったが不満がある | 不満の内容と条件 | 良い商品として勧めること |
| 使ったことがない | 公開情報の整理と比較 | 使用感、実際の使い勝手 |
| 使っているが勧めるか迷う | 向く条件と向かない条件 | 無条件のおすすめ |
三つとも、書ける範囲があります。書けないのは、根拠のない推奨だけです。推奨がなければ記事にならない、ということはありません。
2.不満がある商品の扱い
使ってみて期待と違った商品について書くことはできます。ただし、書き方に注意が要ります。
書けるのは、自分が確認した事実と、その条件です。「この機能は自分の使い方には合わなかった。理由は〜」という形です。書けないのは、確認していない欠陥や、伝聞による批判です。
また、不満を書くことと、その商品を紹介して成果を得ることは両立しにくくなります。不満を書いた商品のリンクを貼っても、読者は申し込みません。無理に組み合わせないほうが自然です。
不満の記事は、代わりの選択肢を示す形にすると役に立ちます。「この条件では合わなかったので、こういう条件の商品を探すとよい」という整理です。
3.使ったことがない商品の扱い
使っていない商品でも、公開されている情報を整理する記事は書けます。条件の比較、料金体系の違い、対象者の違いなどです。
条件は、使わなくても確認できます。公式ページ、規約、料金表を読めば分かります。むしろ、使っている人でもここを正確に把握していないことがあります。
書くときは、使っていないことを隠しません。「公開情報を整理したもの」と明示すれば、読者は何を期待すべきか分かります。使用感を書いていないことは、欠点ではありません。
買わずに独自の情報を作る方法については、商品を買わずに一次情報を作る方法で詳しく解説しています。
4.迷っている商品の扱い
使っているが人に勧めるか迷う、という状態は、実は記事にしやすい状況です。迷う理由が、条件によって評価が変わることだからです。
この場合、向く条件と向かない条件を分けて書きます。「こういう使い方なら合う。こういう使い方なら別の選択肢のほうがよい」という形です。
無条件で勧められる商品のほうが珍しいので、この形が標準だと考えて構いません。条件を書くことで、読者は自分に当てはまるかを判断できます。
向かない条件をどう書くかについては、紹介する商品のデメリットはどう書く?向かない条件を具体的に伝えるで詳しく解説しています。
5.勧められる商品が必要という思い込み
アフィリエイトというと、愛用品を紹介する形を思い浮かべることがあります。それも一つの形ですが、唯一の形ではありません。
読者が求めているのは、書き手が何を愛用しているかではなく、自分がどれを選べばよいかです。選ぶための材料が揃っていれば、書き手の愛用品が何かは重要ではありません。
実際、条件を整理した比較記事は、愛用品の紹介記事より役に立つ場面が多くあります。読者の条件は人それぞれだからです。
6.商品から探さない
勧める商品が思いつかないのは、商品から考えているためかもしれません。順序を変えると、見つかることがあります。
読者の困りごとから探す順序
- 自分が困った経験、調べた経験を思い出す。
- そのとき、何を知りたかったかを書き出す。
- 同じことで困る人がいるかを考える。
- その困りごとを解決する商品やサービスがあるかを調べる。
- あれば、その条件を整理する。なければ、解決方法を整理する記事にする。
この順序なら、勧める商品を先に決める必要がありません。困りごとが先にあり、商品は後から探します。
日常の経験から題材を探す方法は、人に教えられることがない人へ|日常の経験から説明できることを探すで詳しく解説しています。
7.商品がなくても書ける記事
商品を紹介しない記事も、サイトには必要です。基礎の説明、手続きの解説、用語の整理など、判断の前提になる情報です。
こうした記事は直接の成果にはつながりませんが、読者が来る入口になります。そこから、条件を整理した記事へ案内する形が作れます。
始めたばかりの段階では、こうした記事から書くほうが進みやすいことがあります。紹介する商品が決まっていなくても書けるためです。
8.無理に勧めた場合に起きること
成果のために、確信のない商品を強く勧めるとどうなるか。短期的には成果が出ることもありますが、問題が続きます。
条件を理解しないまま申し込んだ読者は、解約や返品に至ります。成果は取り消され、読者の印象も悪くなります。
また、書いている本人も苦しくなります。自分が納得していない内容を書き続けるのは、続ける動機を失う原因になります。
9.扱う分野を先に決める
商品が思いつかない場合、分野が広すぎることがあります。分野を絞ると、扱う商品の候補も絞られます。
絞り方としては、自分が調べた経験のある領域、繰り返し関わる領域を選びます。一度しか関わらない領域だと、記事を書き続けられません。
分野が決まれば、その分野でどんな商品があるかを調べられます。調べる段階で、扱えそうなものが見つかることがあります。
10.案件一覧から選ばない
ASPの案件一覧を見て、報酬額の高いものから選ぶ方法があります。効率的に見えますが、注意が要ります。
報酬額が高いのは、競合が多いか、成約が難しいかのどちらかであることが多くあります。また、自分が理解していない分野の商品を選ぶと、条件を正確に説明できません。
一覧を見るのは、分野を決めた後にします。その分野にどんな案件があるかを確認する目的で使うなら、有効です。
11.商品が見つからない分野
調べた結果、その分野に紹介できる商品がないこともあります。読者の需要はあるが、対応する商品がない状態です。
この場合、選択肢は二つです。分野を変えるか、商品なしで運営して別の収入源を考えるか。前者のほうが現実的です。
ただし、需要がある分野で情報を整理した記事を書いておくこと自体は無駄になりません。後から商品が登場することもあります。
12.始めてから見つける
書き始めてから、紹介できる商品が見つかることもあります。調べる過程で知らなかったサービスを知る、読者から質問を受けて需要に気づく、といった形です。
したがって、商品が決まっていないことは、始めない理由にはなりません。分野と読者が決まっていれば、進められます。
ただし、いつまでも商品が見つからない場合は、分野の選び方を見直す必要があります。数か月書いても該当する商品がないなら、需要と供給が合っていない可能性があります。
13.書き方の原則
- 使っていない商品を、使ったかのように書かない。
- 確認していない欠陥を書かない。
- 推奨する場合は、その条件を明示する。
- 情報の出どころを示す。公式資料か、自分の経験か。
- 迷いがあるなら、迷う理由を書く。無理に断定しない。
この五つを守れば、勧められる商品がなくても記事は書けます。守らずに書くと、後から訂正が必要になります。
14.時間をかけて商品を知る
今は勧められなくても、調べているうちに理解が深まります。条件を整理し、複数を比べ、実際に使う人の話を読む。こうした作業を続けると、どういう人に向くかが見えてきます。
焦って推奨を書くより、条件が分かってから書くほうが、結果として読者に役立ちます。「まだ判断できない」という状態を、そのまま記事にしてもよいのです。
ただし、調べるだけで公開しないと、記事は増えません。判断がつかない部分は判断がつかないと書いて、分かった範囲を公開する。この形なら手が止まりません。
15.判断の基準
始めるかどうかは、勧める商品があるかではなく、書ける内容があるかで決めます。読者の困りごとに答えられるなら、始められます。
商品はその後で探せます。困りごとを解決する手段として商品を紹介する、という順序なら、無理のない形になります。
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