順位が下がると、まず記事を書き直そうとします。情報を足し、説明を増やし、文字数を伸ばす。
この対応が効く場合もあります。ただ、下落の原因が記事の内容とは限りません。原因を確かめずに加筆すると、効かない作業を繰り返すことになります。
直す前に、何が起きたのかを推測する工程が要ります。
「情報を足す」が解決とは限らない
順位が下がる原因は複数あります。
考えられる原因
- 競合が内容を厚くした 相対的に不足
- 読者の求める内容が変わった 扱う論点のずれ
- 掲載情報が古くなった 正確さの問題
- 技術的な不具合 表示や速度
情報を足すことが、需要の変化や技術的な不具合を解消するとは限りません。
2番目なら、足すのではなく扱う内容を変える必要があります。4番目なら、本文を直しても改善しません。
まず、上位のページを見る
原因を推測する最も早い方法は、いま上位にあるページを確認することです。
確認する内容
- 上位のページは、どんな種類か(解説・比較・公式など)
- 以前と種類が変わっていないか
- 扱っている論点に、自分の記事にないものはあるか
- 公開日や更新日は新しいか
2番目が変わっていれば、求められる内容が変化した可能性があります。この場合、加筆ではなく方向転換が必要です。
3番目で不足が見つかれば、そこを補うという具体的な作業になります。
仮説を立ててから直す
直す前に、何を期待するかを決めておきます。
- 何が原因だと考えたか
- それに対して、どこを変えるか
- 変えた結果、何が動けば正しかったと言えるか
- いつ判断するか
3番目があると、後から効果を確認できます。なければ、順位が戻っても理由が分かりません。
仮説がないまま直すと、結果から学べません。
想定例:加筆を繰り返した場合
考え方を整理するための想定例です。実在する記録ではありません。
半年間の経過
- 加筆の回数 4回
- 文字数 大幅に増加
- 順位 変化なし
- 実際の原因 扱う論点のずれ
作業量としては相当なものです。しかし、原因が別のところにあったため、加筆は効きませんでした。
上位のページを確認していれば、早い段階で気付けた可能性があります。
変更は一度に一つ
複数を同時に変えると、効果を切り分けられません。
同時に変えた場合
- タイトルを変更
- 本文に加筆
- 内部リンクを追加
- 順位が戻る
- どれが効いたか分からない
5番目の状態だと、次に同じことが起きても対処を再現できません。毎回すべてを変える対応になります。
時間はかかりますが、一つずつ試すほうが判断材料は残ります。
加筆以外の選択肢
原因によっては、書き足す以外の対応が適切な場合があります。
原因別の対応
- 論点がずれている:扱う内容を入れ替える(足すのではなく差し替える)
- 内容が重複している:他の記事と統合する
- 対象が広すぎる:条件を絞って別記事に分ける
- 情報が古い:該当箇所だけを修正する
1番目は、加筆と正反対の対応です。不要な部分を削り、必要な論点に置き換えます。文字数は減ることもあります。
2番目も検討する価値があります。同じテーマの記事が複数あると、評価が分散します。一本にまとめて内部リンクを集約するほうが、両方を残すより機能することがあります。
効果を判断する期間
変更後、いつ判断するかを決めておかないと、途中でまた手を入れてしまいます。
- 変更した日を記録する
- 判断する日を先に決める(数週間後など)
- その間は、同じページに手を加えない
- 判断日に、変更前の数字と比べる
3番目が難しい部分です。順位が動かないと不安になり、追加の変更を加えたくなります。ただ、そうすると何が効いたか分からなくなります。
期間を決めておけば、待つことも作業の一部として扱えます。手を止めている間に、別のページの改善を進めることもできます。
リライトそのものが不要という話ではない
ここまで読むと、書き直すべきでないという主張に見えるかもしれません。そうではありません。
情報が古くなっていれば修正が必要ですし、競合が扱っている論点が抜けていれば補う価値があります。原因が記事の内容にある場合、リライトは最も直接的な対処になります。
問題は「原因を確かめずに書き直すこと」であって、リライトそのものではありません。
また、対応すべきかどうかは下落の幅と期間によっても変わります。数日で戻る変動に反応すると、作業だけが増えます。一定期間続いているかを確認してから着手してください。
直す前に、上位を三本読む
順位が下がったページがあるなら、そのキーワードで上位にあるページを三本読んでみてください。
自分の記事にない論点が見つかれば、それが加筆すべき内容です。ページの種類自体が変わっていれば、加筆では対応できません。この確認に十分程度かければ、その後の作業の方向が決まります。
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