フォロワーが増えれば、届く人が増える。届く人が増えれば、売れる人も増える。この理屈は一見成り立っているように見えます。

ただ、フォローという行動と、商品を買うという行動は、動機が違います。前者が増えても、後者が同じ比率で増えるとは限りません。

数が増えているのに収益が変わらないとき、多くの場合、集まっている人の性質が想定と違っています。

フォローする理由と、購入する理由は別

人がフォローする動機は、いくつもあります。

このうち、商品の購入につながるのは一部です。人がフォローする理由と、商品を買う理由は一致しません。

特に、同じ分野で発信している人同士のつながりは増えやすい一方、その人たちは商品を買う立場ではないことが多くなります。

集まる人の性質は、発信内容で決まる

どんな内容を発信しているかによって、集まる相手が変わります。

発信内容と集まる相手

  • 運営のノウハウ 同業者が集まりやすい
  • 実績や収益の報告 同業者が集まりやすい
  • 商品選びの判断材料 検討中の人が集まりやすい
  • 使ってみた記録 検討中の人が集まりやすい

上の二つは反応を得やすい内容です。数字は伸びます。ただし、集まっているのは商品を買う人ではありません。

下の二つは反応が地味になりがちですが、集まる人の目的は購入に近くなります。数と収益が一致しないのは、この違いによります。

数字が伸びると、判断がずれやすい

フォロワー数は毎日確認できる数字です。増えていれば、進んでいる感覚が得られます。

ただ、この数字は成果の指標としては間接的です。増えても収益に反映されない場合、次に何をすべきかを教えてくれません。

確認しやすい数字を追っていると、確認しにくい数字が後回しになります。

収益に近い数字は、確認に手間がかかります。リンクの反応、記事への訪問、比較ページへの移動、申込。それぞれ別々に見る必要があります。

想定例:フォロワーは増えたが申込はない

考え方を整理するための想定例です。実在する運用の記録ではありません。

半年間の変化

  • フォロワー 大きく増加
  • 投稿への反応 増加
  • 記事への訪問 ほぼ変化なし
  • 申込 変化なし

反応が増えているので、失敗しているようには見えません。しかし、記事への訪問が動いていないということは、発信の内容とサイトの内容がつながっていないことになります。

この場合、フォロワーをさらに増やしても同じ結果になります。改善すべきなのは、発信からサイトへ進む理由のほうです。

見るべき数字を、収益の経路に合わせる

フォロワー数の代わりに、経路上の数字を見ると、どこで止まっているかが分かります。

1が少ないなら届いていません。2が少ないなら文面の問題です。3が少ないならサイト側の導線、4が少ないなら比較の中身に原因があります。

フォロワー数はこのどれも説明しません。合計の母数を示すだけで、経路のどこが詰まっているかは分からないためです。

数を増やす前に、経路をつなぐ

順序を変えると、同じ作業でも結果が変わります。

先に整える順番

  1. 発信の対象を、商品を検討する人に合わせる
  2. その人が知りたい内容を投稿する
  3. 記事への進み方を分かるようにする
  4. 記事から比較・申込へ進む導線を作る
  5. ここまで整ってから、届く範囲を広げる

経路がつながっていない状態で母数を増やしても、通り抜ける人は増えません。先につないでおけば、増やした分が成果に反映されます。

すでに集まっている人を、経路に乗せる

フォロワーがある程度いる場合、増やすより先に、いまいる人に向けて経路を整えるほうが早く結果が出ます。

既存のフォロワーに対してできること

  1. 商品選びに関わる投稿を定期的に混ぜる
  2. その投稿から、比較記事へ直接案内する
  3. 反応があった話題を、記事として厚くする
  4. 質問が届いたら、その回答をページにする

4番目は特に有効です。実際に届いた質問は、検索の候補一覧には現れない具体的な疑問であることが多く、そのまま記事の題材になります。

この作業は母数を増やしません。しかし、いまいる人のうち検討中の層に届く確率は上がります。

数字の扱いで迷いやすい点

指標の選び方について、判断に迷いやすい部分を整理します。

フォロワーを増やすこと自体は悪くない

ここまで読むと、数を追うべきでないという主張に見えるかもしれません。そうではありません。

届く相手が増えれば、その中に検討中の人が含まれる可能性も上がります。検索以外の入口を持つことは、経路の分散という意味でも有効です。継続的に見てもらえる相手がいることには価値があります。

問題は「数を成果指標として扱うこと」であって、フォロワーが増えること自体ではありません。

また、数の重要度は分野によって変わります。視覚的に伝わる商材や、発信者自身が判断材料になる分野では、母数の効果が大きくなります。他の運用例をそのまま基準にせず、自分の商材の性質で判断してください。

その数字は、どこへつながっているか

いま追っている数字が、収益の経路のどこに位置しているかを確認してみてください。

経路上の数字であれば、追う意味があります。経路から外れた数字であれば、増えても状況は変わりません。増やす前に、つなぐ。この順番だけで、同じ作業の結果が変わります。

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