どちらも文章を書きますが、お金の受け取り方がまったく違います。Webライターは納品した時点で報酬が決まり、アフィリエイトは読者が行動したときに初めて報酬が決まります。この差は、収入の安定性だけでなく、書くときに考える内容まで変えます。
この記事では、同じ本数を書いた場合を並べて、収入の出方と作業の違いを比較します。文章力があっても稼げるとは限らない、といった主張を繰り返すものではありません。仕組みとして何が違うのかを整理します。
1.報酬が決まる時点が違う
Webライターの仕事は、発注を受けて記事を書き、納品して検収を経て報酬を受け取ります。単価は事前に決まっているので、書き始める前に受け取る額が分かります。読まれたかどうかは報酬に影響しません。
アフィリエイトは、書いた記事を自分のサイトに公開します。報酬が発生するのは、読者が訪れ、商品を検討し、申込や購入まで進んだときです。書いた時点では、ゼロのままである可能性も残ります。
| Webライター | アフィリエイト | |
|---|---|---|
| 報酬が決まる時点 | 納品・検収のとき | 読者が行動したとき |
| 書く前に金額が分かるか | 分かる | 分からない |
| 記事の所有者 | 発注者 | 自分 |
| 読まれなかった場合 | 報酬は変わらない | 報酬はゼロ |
| 何度も収入になるか | 原則1回 | 読まれ続ければ続く |
| 必要な初期費用 | ほぼなし | サイトの開設費用など |
2.10本書いた場合を並べてみる
仮に、1本あたり3時間かかる記事を10本書いたとします。Webライターとして1本5,000円で受注した場合と、自分のサイトに公開した場合を比べます。金額は説明のための仮の値です。
仮の比較:同じ10本を書いたあと
- Webライター:納品後、検収を経て50,000円。翌月には入金される。11本目を書かなければ、収入は止まる。
- アフィリエイト:公開直後の収入はゼロ。読者が訪れ始めるまで時間がかかる。成果が出るかどうかも分からない。
- 半年後のライター:新しい依頼を受けていれば収入は続く。過去の10本からの収入はない。
- 半年後のアフィリエイト:読まれている記事があれば収入が続く。読まれていなければゼロのまま。
この対比で見えるのは、確実さと積み上がりの交換です。ライターは書いた分が確実に収入になりますが、書くのをやめれば止まります。アフィリエイトは不確実ですが、うまくいけば書いていない月も収入が続きます。
3.書くときに考えることが違う
ライターの仕事では、発注者の指示に沿って書きます。テーマ、構成、文字数、トーンが指定されていることが多く、判断の範囲は限られています。指示の範囲で品質を上げることが仕事になります。
アフィリエイトでは、何を書くかから自分で決めます。どの読者に向けるか、どの商品を扱うか、どの順で説明するか。判断が多いぶん、間違えたときの影響も自分に返ってきます。
| 決めること | Webライター | アフィリエイト |
|---|---|---|
| テーマ | 発注者が決める | 自分で決める |
| 対象読者 | 指示に含まれる | 自分で決める |
| 紹介する商品 | 指定される | 自分で選ぶ |
| 公開の時期 | 発注者が決める | 自分で決める |
| 結果の責任 | 検収まで | 公開後もずっと |
この表から分かるのは、アフィリエイトのほうが決める量が多いということです。文章を書く力が同じでも、決める力が足りないと成果につながりません。逆に、決める部分をまだ担いたくない段階なら、ライターから入るのも一つの順序です。
4.身につく力も違う
ライターの仕事を続けると、指示を読み取る力、期限を守る進め方、読みやすい文章を安定して出す力が身につきます。発注者からの指摘を通じて、自分の癖を直す機会も多くあります。
アフィリエイトを続けると、読者の疑問を推測する力、商品の条件を読む力、数字を見て記事を直す力がつきます。ただし、誰も指摘してくれないので、自分で気づくまで直りません。
どちらが上ということはありません。ただ、身につく力が違うので、将来どちらへ進みたいかで選ぶ意味はあります。
文章を書くことに不安がある場合の準備は、アフィリエイトは文章が苦手でもできる?苦手の種類から準備を考えるで詳しく解説しています。
5.リスクの形が違う
ライターのリスクは、仕事が途切れることです。発注者の都合で依頼が止まれば、収入も止まります。単価の交渉が難しい場合、時間あたりの収入が上がりにくいという問題もあります。
アフィリエイトのリスクは、成果が出ないまま時間と費用を使うことです。サイトの費用は毎月かかりますが、収入の保証はありません。また、広告案件の終了や、検索経由の訪問の変動といった、自分で制御できない要因もあります。
どちらも、一つの取引先や一つの商品に依存すると弱くなります。この点は共通しています。
6.両方やるという選択
ライターとして収入を得ながら、自分のサイトを育てる人もいます。収入が途切れない状態で、時間のかかる取り組みを進められるのが利点です。
ただし、時間は分け合うことになります。受注を増やせばサイトに使える時間が減り、サイトに時間を使えば受注が減ります。どちらにどれだけ配分するかを決めずに始めると、両方が進まなくなります。
配分を決めるときは、月あたりの作業時間を書き出してから割り振ります。空いた時間でやる、という決め方では、締め切りのあるライターの仕事に時間が寄ります。
7.書く分量と密度の違い
ライターの仕事では、文字数が指定されます。指定に対して過不足なく収めることが求められるため、内容を削る判断も増えます。発注者の意図から外れる情報は、たとえ有益でも入れられません。
アフィリエイトでは、分量を自分で決めます。必要なら長くしてよいし、短くても構いません。ただし、決める基準を持っていないと、水増しした長い記事になりがちです。基準は読者が判断に使うかどうかで、文字数ではありません。
また、ライターの記事は納品して終わりですが、自分のサイトの記事は後から直せます。公開した後で不足に気づいたら追記すればよいので、最初から完成させようとして手が止まる必要はありません。
8.評価される相手が違う
ライターの仕事では、評価するのは発注者です。指示に沿っているか、期限を守ったか、修正が少なくて済むか。この基準が分かりやすいので、改善の方向も見えやすくなります。
アフィリエイトでは、評価するのは読者と検索エンジンです。どちらも直接は教えてくれません。読まれた回数、滞在の長さ、成果の件数といった数字から推測することになります。
この違いは、上達の速さにも関わります。指摘してくれる人がいるほうが、直すべき点に早く気づけます。自分のサイトだけで進める場合は、数字を見る習慣を早めに作っておくと、手がかりが増えます。
9.選ぶときの質問
- 今月の生活に必要な収入を、この取り組みで賄う必要があるか。必要ならライターのほうが合う。
- 成果が出ない期間を、何か月続けられるか。
- テーマや商品を自分で決めたいか、指示に沿って書くほうが進めやすいか。
- サイトの費用を毎月払い続けられるか。
- 書いたものを自分のものとして残したいか。
この五つに答えると、どちらが今の自分に合うかが見えてきます。どちらか一方が正解ということはありません。必要な収入の時期と、引き受けられる不確実さで決まります。
答えが途中で変わることもあります。生活の状況が変われば、確実な収入が必要になる時期もあります。そのときは受注を増やし、余裕が出たら自分のサイトに時間を戻す、という調整をして構いません。一度決めたら変えられないものではありません。
注意したいのは、片方がうまくいかないからもう片方へ移る、という動き方です。ライターの単価が上がらないからアフィリエイトへ、成果が出ないからライターへ、と往復すると、どちらも積み上がりません。移るなら、何を得るために移るのかを決めてからにしてください。
最後に一点。どちらの道でも、読者にとって役立つ文章を書くという部分は共通しています。仕組みの違いは収入の出方であって、書く仕事の中身が別物になるわけではありません。
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